公立学校には「校務分掌」という係分担があります。

ここ30年間で大幅に増えました。

「特別支援コーディネーター」「道徳教育推進教師」「生徒指導」「情報」「国際理解教育」「平和教育」「人権教育」

「ハラスメント」「教育相談」などなど、大きな学校では一人一つですが、小規模学校だと一人で何役もしないといけません。

今日はこの中で「特別支援コーディネーター」や「通級教室担当」(これは校務分掌でもあり、担任でもあります)について考えてみます。


「特別支援コーディネーター」は、学校やカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、外部機関などとの連絡や調整をします。

もちろん、子どもの指導にも専門的に関わります。また、「通級指導担当者」は、通常の学級で特別な支援を要する児童生徒について、

週に1から2時間程度、授業を抜けて通級に来て、心理的な安定を図ったり、ソーシャルスキルトレーニング等を行います。


私はとても重要で素晴らしい制度だと思いますし、子どもたちの大きな支えになり得る取り組みです。

しかしながら、この両者を担当する教員は、「特別支援教育」の免許を必ずしも持っていません。

持っていない人の方が多いと思います。

つまり、ADHD,ASDなどの発達障がい、緘黙、自傷、過敏症、起立性調節障害などの知識がないのに子どもに対応しています。

必ずしも特別支援教育の免許を所持している必要はないかもありませんが、「特別支援教育の専門知識」は必ず必要だと思います。

制度はあるけど、知識が十分でない人が担当しているということが現状です。

この傾向は、今のところ改善するような施策はないのでしばらくは変わらないと思います。


これでうまくいっていればいいのですが、知識や対応を知らない先生が担当することで、不登校になったり、通級に通うのを嫌がったりする子が大勢います。失礼なことかもしれませんがこれが現状です。

もっと言えば、学校内の「知的障害」や「情緒障害」を持つこのための「特別支援学級」(独立した学級)担任でも特別支援教育の免許を持っていない人もいます。

「文句も言いにくい」「抗議もすることができない」そんな子どもたちが不登校になったり、パニックになったり、いじめを受けたりと一番の被害を受けているのです。


この部分を手厚く、専門的に支援することでかなりの不登校の子どもたちが学校復帰できると思います。

また、発達障がいを持つ子も安心して生活できると思います。


やはり、一つの学級に8%いる発達障がいやその傾向がある子を大切に支援していくためには、「特別な支援を要する子への指導法」全ての教員が身につける必要があります。

なぜなら、自分の教科に授業に必ずいるのですから、そのための指導は必須だと思います。

厳しいようですが、教壇に立つ以上は、いじめの指導法とともに特別な支援を要する子への指導法は身につけておくべきだと思います。