「ハードル・トレーニングの一日」



     詩 : 大園 由美子




 朝から

 越えたハードルに追いかけられて

 走り続ける



 ハードルは

 「三歩のリズム」を小脇に抱え

 昼を過ぎてもついてくる

 止まれない私は

 風の裾をひと掴み

 ランナーズハイを味わう



 夕食後

 ハードルは

 物干し台で花火見物

 私は そっと

 蚊取り線香とうちわを差し出した