「太陽の光を提灯にして」


   詩 : 石垣 りん




 私たち 太陽の光を 提灯にして

 天の軌道を 渡ります。




 おそろしいほど深い 宇宙の闇です。

 人間は 半交替で 眠ります。




 一日背負っている 生きているいのちの重みは

 もしかしたら 地球の重みかもわかりません。




 やがて 子供たちが 背負うでしょう

 海山美しい この星を。




 ひとりひとり 太陽の光を 提灯にして

 天の軌道を 渡るでしょう。