世界70ヵ国以上で実施されているサマータイムを日本でも!
という意見が広がってきましたね。

う~ん。。。私は、あんまり賛成ではないんですよねぇ~

理由は、日本の気候風土に合わないと思うから。


欧米のサマータイム制度を視察したお偉いさん方は、
市民生活に浸透して余暇を有効に活用している、
省エネにも最適、ならば日本でも是非!と、
飛び付いているようだけれど。。。

私は、日本と欧米の生活習慣・環境の違いを考えると、
逆効果と混乱を招くのではないかと思うのです。

戦後一時期、日本でもサマータイムが実施されたものの
馴染まずに廃止されました。
当時のライフスタイルとは様変わりしましたが、
湿度が高い日本の夏は今も、ジメジメ、ムシムシ。


ヨーロッパは、特に初夏は旅のベストシーズン!
夏に訪れたことがある人は、日本との気候の違いを
肌で感じたことでしょう。

日中は日差しが強く暑く感じても、
湿度が低いため日陰は凌ぎやすいです。

また、緯度が高いため陽が沈むのは22時過ぎ。
電気をつけなくても十分明るいのです。
バールやカフェに人が集い、街が賑わっています。

たしかに省エネと余暇の有効活用につながっていると
思います。



近年はヨーロッパも異常気象が続いているようで、
数年前の夏、フランスで一人暮らしの高齢者が
大勢亡くなりました。
猛暑だったのに自宅に冷房設備がないため脱水症状で。

貧しくてクーラーを買えないのではないですよ。
さほど冷房を必要としない土地なのです。

逆に、冬は寒さが厳しく、朝8時でも外は暗いです。

ですから、暖房はあっても冷房は備え付けていない
家庭が珍しくありません。
私のパリの友人宅にもエアコンはなくて旧式の
スチームタイプのストーブのみ。


この湿度と緯度の違いは大きいと思いますね~


日本で実施された場合、一般的な会社の退社時刻は
今の16時過ぎということになります。
昼間の熱気と西日で、まだまだ暑い時間帯。

そんな蒸し暑い中の移動はイヤ、

冷房が効いた会社で仕事した方がマシだ、

と考える人がいるんじゃないですか~?

早く家に帰ったとしても、

蒸し暑い部屋で冷房なしに過ごせますか?

私には厳しい!!!
エアコンや扇風機のスイッチをONにする時間が
1時間早くなりそうじゃないですか?
おまけに、寝苦しい日が続く時期は

寝付くまでクーラーをかける(タイマー)家が多いですよね?

日没は19時頃、サマータイムでは20時頃になります。
ヨーロッパより2時間も早くから灯りが必要です。

果たして、欧米ほどの効果は得られるでしょうか。。。
さほどの効果がなさそうならば、

混乱しそうな制度を無理にとりいれる必要はないのでは?

と思います。

皆さんはいかがですか?



そうそ、
餌付けしている動物の食事時間を心配する人がいますが、

実施1~2週間前から少しずつ調整していけば、
動物の体内時計は合ってくると思います。
これは、どの国でも事情は同じですから、

導入済の国の事例を参考にすれば解決しそうです。



日本睡眠学会もサマータイムに反対していると知り、嬉しいです!
夏バテ防止の意味からも上質の睡眠は必要だと思います。

日本睡眠学会のWebサイトは、睡眠に関する基礎知識等
参考になる情報が掲載されています。
関心ある方は下記をご参照くださいね。


日本睡眠学会
→ http://jssr.jp/


サマータイムに関する声明(2008年6月5日)
→ http://jssr.jp/oshirase/summer_time.pdf


ヒト睡眠の基礎(堀忠雄氏)
→ http://jssr.jp/kiso/hito/hito.html