前回は、植生遷移の話を中心に手入れの必要性を書きましたが、
常に外来種に脅かされている現代の日本の動植物にとって、
植生遷移以前に外来種のパワーに負けて、生きることが出来なくなってしまうという
大いなる脅威もあります。
せっかく長年かけて、均衡を保って共存できる良い環境が出来上がっていたのに
人間の手で持ち込まれた、その土地にとって未知の生物に、バランスを崩され
共存できなくなり、どんどん元々そこに住んでいた固有生物が居なくなってしまうのです。
Aというものを食べていたBが、AがなくなることによりBもいなくなり
Bを主食としていたCも生きられなくなり・・・。
ライバルの居なくなった土地で、外来種が一人勝ちという状態にもなりかねません。
つまり「生物多様性」が失われてしまうのです。
本来そこにあるべきではないものを、人間の手で取り除くことはとても重要です。
雑木林を適切な状態に保ち、外来種は取り除く、
そのためには、定期的に手入れをすることは欠かせません。