この前、不思議な出来事があった。
久しぶりに仲間とケンタッキーに行ったときのことだ。
メニューを見ていると、そこに「ターキー」があった。
え?ターキー?
入り口にはターキーのA型看板も出ていたらしい。
仲間もそれを見ていて、僕がターキー好きなのを知っているから「今日は買うんだろうな」と思っていたそうだ。
僕も確かにメニューで見た。
会計のとき、何気なくスタッフさんに聞いた。
「ターキー始めたんですね。」
「はい。」
そう答えた。
でもその日は、なぜか定番のチキンを買った。
ターキーは次回にしようと思った。
一週間後。
ゴルフの帰り、どうしてもターキーが食べたくなった。
同じ店に入る。
メニューを見る。
どこにもターキーがない。
見落としているのかと思い、スタッフに聞いた。
「先週ターキーありましたよね?メニュー変わりました?」
返ってきたのは、意外な言葉だった。
「ターキーですか?当店では販売したことはありません。」
え?
仲間に電話した。
「先週ターキーあったよね?」
「もちろん。看板も出てたよ。」
しかし、ネットで調べても
ケンタッキーがターキーを販売していた形跡は見つからない。
では、あれは何だったのか。
もしかしたら、僕らは常にパラレルワールドの中にいるのかもしれない。
無数にある可能性の中から、
その瞬間ごとにどれか一つを選びながら生きている。
ある世界ではターキーが存在し、
ある世界では最初から存在しない。
僕たちは気づかないうちに
その境目をすっと跨いでいるのかもしれない。
ラジオの周波数を合わせるように。
意識が向いた方向へ。
信じた方向へ。
ターキーは消えた。
でも、この出来事が教えてくれたのは
現実は案外、決まりきっていないということ。
目に見えているものがすべてではないのかもしれない。
僕らは常に、
どこかのチャンネルを選びながら生きている。
気づいていようと、いまいと。

