福山の南の端っこ。
田舎の小さな料理教室。~さくらさく~にて
国際薬膳学院認定講座「はじめての食材効能薬膳」
雨の中、1日目の講座無事終了いたしました。
朝から夕方まで
皆様のお腹がいっぱいになるまでお伝えします。
長時間の座学、皆様頑張ってくださいました。
有難うございました
まずは、ご参加下さる皆様を紫陽花でお迎え
梅雨時期は紫陽花が愛らしいですね~。
我が家は、窓の内も外も紫陽花で癒されます。
白いの紫陽花と一緒にいけているのはパセリの花
小さなかわいらしい花です。
ウエルカムティーは、
✽ 黒豆+マイカイカのブレンド茶
黒豆は、身体の水はけもよくしてくれますが、血を補い活性化食材。
マイカイカは、気巡り、血巡りでウツウツ、イライラ解消。
私たちは季節の中にあり、その移りゆく変化の中で暮らしています
それぞれの季節が持っている「気」がどういうものか、
そして、その「気」私たちの身体のどう影響し、どの臓腑にに影響してくるか。
薬膳に関わる簡単な陰陽五行を交えながら学んで頂きます。
私たちの体質、体調によって、過ごしやすい季節、苦手な季節があり、それぞれの季節におきやすい不調があるのです。
臓腑すべてが助け合って、補い合いながらバランスをとっていること。
一つの臓器が不調になると、ほかの臓腑にも影響していくこと。
五味、五色の効能と、今日は五性を三性にわけて学んでいただき、
日本の四季折々の流れの中で育まれる作物の薬膳的視点からみた効能とあわせて
それぞれの季節、体質、体調に合わせてどんな食材を選んでいくとよいかを知っていただき、
食材ソムリエに向けて、
1か月皆様の生活のなかで食材選びや食卓の中で意識しながら学んでいただきます。
はじめて中医学を学ぶ方には、難しく感じることもあるかと思いますが、
少しずつ学んでいくと、点と点が繋がっていき、
少しずつ繋がっていくと、知ることが楽しくなっていきます
今日はまず、はじめのはじめの一歩
季節と身体と
食材の味、色、性質が持つ効能と繋がり。
どんな食材にも薬効があるということを知っていただければマル
私たちの身体は私たちの食べたものでできています。
昨日食べたものは、今日の身体を、
今日食べたものは、明日の私たちの身体を作ってくれます。
…今日の講座の薬膳ランチメニュー…
夏は暑さと湿気で汗をかきにくく身体の余分な熱を出しにくい
→身体の中に余分な熱がこもりやすい
→変に熱がこもると、その熱は上へ上へと上がります。
湿気の影響を受けて、余分な水も溜まりやすい
頭が重い、身体が重だるくて胃の調子が悪い、浮腫む、火照るなどなどの不調を持って来られるとと想定。
なので、
身体にたまった余分な水を出すこと
夏に弱りやすい心の働きを助けること
こもった熱を冷ますことがテーマ
とはいえ、雨が降ったりやんだり、室内は少し冷房も入れるので、中には冷える方も。
そしてほぼ同性代の女子=身体を温める力は衰えてきています。
そして、暑い日も続きましたので、冷たいもので胃腸を冷やしている方も。
ほてりを冷ますといっても緩やかに。冷やしすぎないように。
毎日忙しくされてる皆様。気巡りも意識して。
✽ 人参ごはん(赤梅酢入り)
五分つき米にすりおろした人参、梅酢少々を加え、土鍋で普通に炊くだけ
有機人参の香りいっぱいのご飯のできあがり
人参は、疲れた身体に血を補って、
胃もたれ、食欲不振などでパワー不足を改善。
梅が持つ豊富な効能も一緒に。
✽ トマトスープ(蓮の実と山査子いり)
トマト、セロリ、大蒜、パセリの軸、玉ねぎ、人参、山査子、蓮の実を入れて、ゆっくりと火を入れ、
トマトの甘味と旨味、お野菜がもつ薬効を煮出します
後は濾したスープに、トマトの煮びたしを投入して慈味深~いスープのできあがり
トマトは、身体にたまった熱を冷まし潤いをもたらすので、火照りとのどの渇きを解消
そして夏の胃薬なので消化を助けて、疲労と体力回復
リコピンで紫外線による血液の酸化とってくれます
蓮の実は、心に働きかけ精神安定作用、不眠、食欲不振にも
山査子は、気巡りと消化不良の改善
✽ ミックスビーンズととうもろこし、夏野菜を浅めにつけた糠漬けのサラダ
茹でたお豆さんと蒸したとうもろこしと糠漬けとサニーレタスを
ヨーグルト、オリーブオイル、塩と粗びき胡椒少々を加えたドレッシングで和えてできあがり
豆ととうもろこしと言えば、お腹を強くして老廃物を出す水はけ食材
夏野菜(人参、大根=上がった気を降ろす、セロリ、ズッキーニは熱冷まし)を糠につけることによって、
食材を消化しやすい形にしてくれるので、胃への負担も少ない
食後のお茶は、
✽ジャスミン茶
ジャスミンは心の働きを助け精神安定、気巡りも
消化の働きもスムーズにしてくれます
講座をさせて頂くたびに、
もっとわかりやすく、楽しく中医学と薬膳をお伝えできるようにと
いろんな課題を感じさせていただいています。
私も皆様と一緒に一歩づつ一歩づつです
ご参加くださった皆様、ご覧くださった皆様
今日も有難うございます
~さくらさく~
…おまけ…
生徒様からのご質問
半夏生にタコ?
梅雨の終わりの半夏生に、この風習は関西にあるようです。
この由来には古い時代の生活と関わりがあり
この時期はちょうど田植えが終わるころ
稲の根がタコの足のように四方八方にしっかりと根付きますように
稲穂がタコの足(吸盤)のように立派に実りますように
と願いが込められたよう
タコにはタウリンが豊富
疲労回復
肝機能強化
血液浄化
心機能強化などなどの効能
薬膳的視点からみても
身体を涼しくしてくれる魚介類
肝の働きを助け、気と血を補い疲労回復して元気をつける薬効
血栓予防や美肌効果も
ということは、田植えで疲れた身体にタコは効果的
暑くなってくるこの時期、
身体を涼しくしてくれ、
汗と一緒に出ていく気を補い
暑さによる身体の疲れで弱りやすい肝、心の働きを助けてくれる食材と考えると
今の私たちの身体にも、この時期に頂くと効果的
ちなみに…半夏生にはうどん、鯖の地域もあるそうです
私が暮らす広島県では、ご近所の三原市がタコ漁が盛んな地域
ここではタコの足8本にかけて、8月8日が「タコの日」
タコの恵みに感謝してタコ供養があるそうです