かる~く読めそうな本を探して
北海道の友達が送ってくれた
瀬尾まいこさん、『夜明けのすべて』読みました。
(2021/1/15 第5刷発行)
人生は思っていたより厳しいけれど、救いだってそこら中にある。
生きるのが少し楽になる、心に優しい物語。
いつもは周りの人に気を使いながら生きてる藤沢さんが
毎月のようにやってくるPMS(月経前症候群)のせいで
人が変わったように、職場でイライラをぶつけてしまう。
そんな藤沢さんが今勤める小さな会社。社長と従業員が5人。
最近入った新人の山添くんは25歳。
バリバリ働いていた前の会社で、突然パニック障害を起こしてしまう。
PMSは、私も若い頃それに似た症状があったので
わかる気がする…。
このイライラは何?って、不思議なくらい自分をコントロールできなくなる。
パニック障害は、いつ起こるかわからないだけに
出掛けることや、人に会うことが怖くなるんだろうな。
最初は、藤沢さんが山添くんにおせっかいをし
体調が悪くなってしまった川添さんを、
山添くんが気遣い…。
「何もできない」と思ってた山添くんが
電車に乗れないのなら、自転車で
映画館に行けないのなら、家でサントラを聴く…
工夫次第で楽しみは見つけられるんだ、って気づいていく。
まずは小さく殻を破るところから…。
亀の甲より年の功。
社長さんの、若い2人を見守る目が温かかった。