『白いオオカミ 北極の伝説に生きる』 ジム・ブランデンバーグ




ジム・ブランデンバーグ
「ナショナルジオグラフィック」誌のベテラン契約写真家。
北極の生態系が自然のまま残っているエルズミア島で、
ブランデンバーグが生涯をかけて追い続けてきたもの、
―――警戒心を持たない野生のオオカミの群れ―――
を、ついに見つけた。



1.はじめに
2.プロローグ
3.いオオカミへの道
4.オオカミ一族との出会い
5.近くに住む仲間たち
6.登場人物
7.環境への適応
8.上下の関係
9.棲息地
10.群れとの1日
11.ブラザーウルフ
12.オオカミ一族との別れ
13.エピローグ

写真がとても美しいだけでなく
著者のオオカミに込められた愛情と畏敬の念が
伝わってくる文章…
素晴らしい写真集だと思う。

オオカミの群れを追い続けた2か月間に起こった
感動のエピソードは、

〃オオカミには私たちが理解できない魔力があるのかもしれない〃

(オオカミが人間を信頼し、無防備なままの大切な子どもを
人間に預けていったこと…。)

エルズミア島を去る日。
滑走路で見たオオカミたちとの別れのシーン。

数年後、再びエルズミアを訪れたとき
巣穴の中の子オオカミを撮影するという大胆なブランデンバーグ氏に対して
オオカミたちは困惑したものの…




そしてやはり、別れの時
オオカミたちは、素晴らしい贈り物をしてくれる。


〃オオカミは人間が感じていることがわかる超能力を持っているのだ〃

バスター、ミドバック、マム、レフト・ショルダー、スクラフィーとこどもたち
オオカミの群れが生きていける自然がずっと残って欲しいと願う。



彼らの生活を世界中の人びとに伝えることによって
さらに、人間がオオカミについて抱いてきた誤解を晴らすことによって
彼らにお返しができれば、私はそれ以上のことはなにも望まない。
             -ジム・ブランデンバーグ