四月で炉のお稽古が終わります。五月からは風炉を使います。
これが炉にお釜が掛けてある所。
これが風炉にお釜が掛けてある所。
五月から十月まで風炉を使います。
最後の炉のお稽古に ”廻り炭“ (まわりずみ) を経験させていただきました。もちろん初めてでした。
廻り炭は何をするかというと、
亭主 と お客人 の両者で、炉の炭の 炭組 を各自の好みの趣で全員順番に 炉の中へ 各自のデザインで、炭をならべいれる というものです。
始めに、下火を 灰の中へ埋めてしまいます。残りの燃えている炭は 巴半田(ともえはんだ)という灰をたっぷりいれた大きな灰器のようなものへ移してしまいます。 炉の中は灰だけが残っているように見えます。
ちょうどこの時期は四月、裏千家では透木釜を使用していることが多く、炉の中には五徳が入っていないので、炭を沢山炉の中に並べ入れることが出来ます。
炭は大きさ、かたちの違う6種類が炭斗(すみとり:炭の入れ物)の代わりに炭台に載っています。
数はいつもの倍使ってもよいようです。
亭主から順番に炭を炉に好みのデザインで入れます。炭を入れる前には全部炭を出さなくてはいけません。
取り出した炭を移し入れるのは 筋半田(すじはんだ) と呼ばれる、 これまた、灰がたくさん入っている大きな灰器です。
つまり、前の方が組み入れた炭をすべて、出してしまって、自分流に炭を組み入れます。
綺麗な組炭のかたちが出来たら、お客さんの正客、次客、三客と次々にすすめていきます。その際に、空いた座席も詰めていきます。
全員で炭の組み方のデザインを堪能したあと、亭主は、埋めた火の付いている炭を掘り起こして、それを使って
本来の炭組で炭を入れて火をおこします。
今日は廻り炭だけではなくひき続いて行ったものが次の お五事式でした。
《 お五事式 》
これは、七事式の中の5つの事式を茶事(お食事である懐石とお茶で楽しむもの)形式で行うもの。
(と、解釈しましたが、違うかもしれません)
1. 廻り炭――半東がまず炭をいれて、次に正客から炭を完全に入れ替える。
これを全員でたのしむ。
引き続き 懐石(お食事、お菓子)中立(一度席を移す、この間に部屋のしつらえを変える)
2, 廻り花――床に人数分の花器をならべ全員でそれぞれに花を入れていく。
3. 且坐(しゃざ)――炭と花はおわっているので、香聞(こうぎき)、東(とう)のお濃茶、半東(はんとう)のお薄。
4, 花月 ――月の絵の札をひいた人がお茶を飲み、花の札の人がお茶を点てる。
3,4,のかわりに仙遊花月でもよいそうです。
5. 一二三
小習い16箇条のなかのお点前を半東がして、客が札で評価するもの。
評価の仕方は、
花の札の一、二,三,が最高の評価・・・・・・まず使わないそうです。
数字は一が一番良いことしめし、二,三になると少しずつ評価が下がります。
月の札 一が 良い評価で、、二、三,と評価は下がります。
絵のない札は 普通の評価で、 さらに一,二,三, この中ではもちろん一がベスト。
もちろん今回はお稽古ですから、懐石や花月はぬきましたが、評価をする お手前 もあること初めて知りました。
‘評価すること’・・・・これも訓練しないととうまくは出来ないものです。 お茶(茶道) でのことですが、社会の中でも考え方が役に立つもので、大変良い勉強になりました。
評価は当然ながら、
過ぎても いけない、 足らなくて もいけない・・・・・
廻り炭 も もちろん お五事式 も一人では出来ません。お稽古へ行かなければ経験できないことです。
お稽古ではいつも沢山のお勉強しています。