先週の茶道のお稽古で、
徒然棚、実際に拝見したのは初めてでした。
3月にふさわしい、菱形のお棚です。
《この写真はネット上の茶道具店から拝借》
水指も「ぼんぼり」ですから、ひな祭りそのものです。
若いお嬢さんにお似合いの御棚ですね。
徒然棚
淡々斎好み。業平棚ともいわれるそうです。総体が菱形になっていて、桐材の春慶塗(ほかに桑木地があるようです)。
上部は袋棚になっていて二枚の戸には磯馴松の絵が描かれており、紐の引手が
付いています。
勝手付きに二段、客つきに一段の『業平菱』のすかしがあります。
三月に用いるのがふさわしいでしょうからもちろん炉用。
襖の開け閉めのお手前の美しさ
徒然棚の小さな襖は、左手で左の方から先に開け、閉める時はこの反対。
この開け閉めの時に、手の平に載せている棗は、左手で開けるときは右に、
右側の小襖を開けるときは左手に載せておきます。両襖が開けられたら右手でお棗を中へ入れます。
この所作が何ともまどろこしいのですが、かわいいのです。
やはりどうみても、このお棚を使うにふさわしいのは十代のおとめでしょう。
おばちゃんの私、使わせていただいて恐縮しました。
お菓子
たしか、こんな感じ、なかむらや の 『山わらう』 です。
もちろん、おいしかったのです。餡にコクがありました。
鹿児島も、少し山間へ車を走らせると、山桜《?》の白い花や、岩ツツジが咲き始めています。
山笑う です。
竹、笹の淡い新芽も暗かった山の緑を明るくしてくれています。
今回、お茶のお点前は 『貴人清次』 をさせていただきましたが、
はい!!
江戸千家のものとは、ずいぶんと異なっておりました。
憶えられないくらいありました。
ノートには書き込みましたが、今回、掲載は省略。
江戸千家では三月は雪輪棚を使います。
他に木地のものもあります。
菱という水草は繁殖力が強いのだそうです。また、菱の実を食べた仙人が千年も長生きした事にちなんで、子孫繁栄と長寿の願いを菱の実の『菱形』に込めているとの記述がありました。三月のお節句の菱餅の事がすこし理解できました。