先週の茶道のお稽古で、


徒然棚、実際に拝見したのは初めてでした。


3月にふさわしい、菱形のお棚です。
さくら・の・茶の湯-2010三月・徒然棚
《この写真はネット上の茶道具店から拝借》


水指も「ぼんぼり」ですから、ひな祭りそのものです。

若いお嬢さんにお似合いの御棚ですね。


徒然棚

  淡々斎好み。業平棚ともいわれるそうです。総体が菱形になっていて、桐材の春慶塗(ほかに桑木地があるようです)。

上部は袋棚になっていて二枚の戸には磯馴松の絵が描かれており、紐の引手が
付いています。

勝手付きに二段、客つきに一段の『業平菱』のすかしがあります。

三月に用いるのがふさわしいでしょうからもちろん炉用。

襖の開け閉めのお手前の美しさ


  徒然棚の小さな襖は、左手で左の方から先に開け、閉める時はこの反対。

この開け閉めの時に、手の平に載せている棗は、左手で開けるときは右に、

右側の小襖を開けるときは左手に載せておきます。両襖が開けられたら右手でお棗を中へ入れます。
この所作が何ともまどろこしいのですが、かわいいのです。

やはりどうみても、このお棚を使うにふさわしいのは十代のおとめでしょう。

おばちゃんの私、使わせていただいて恐縮しました。




お菓子

 たしか、こんな感じ、なかむらや の 『山わらう』 です。
さくら・の・茶の湯-2010三月・山笑う
もちろん、おいしかったのです。餡にコクがありました。



鹿児島も、少し山間へ車を走らせると、山桜《?》の白い花や、岩ツツジが咲き始めています。

山笑う  です。

竹、笹の淡い新芽も暗かった山の緑を明るくしてくれています



今回、お茶のお点前は 『貴人清次』 をさせていただきましたが、

はい!!

江戸千家のものとは、ずいぶんと異なっておりました。

憶えられないくらいありました。

ノートには書き込みましたが、今回、掲載は省略。

江戸千家では三月は雪輪棚を使います。


さくら・の・茶の湯-雪輪棚 さくら・の・茶の湯-雪輪棚
朱塗り、       青漆爪紅《写真はネットのお店から拝借》

他に木地のものもあります。


菱という水草は繁殖力が強いのだそうです。また、菱の実を食べた仙人が千年も長生きした事にちなんで、子孫繁栄と長寿の願いを菱の実の『菱形』に込めているとの記述がありました。三月のお節句の菱餅の事がすこし理解できました。