ペットが登場する本や映像を紹介するこのシリーズ
今回はワンちゃんが主人公の小説です。
そして現在公開中の映画です。
というのも、現在公開中の映画の原作となった小説のご紹介なんです。
タイトルは「野良犬トビーの愛すべき転生」
作者はW・ブルース・キャメロンというアメリカの作家です。
新潮文庫から出版されています。
現在公開中の映画「僕のワンダフルライフ」の原作となった小説です。
ただし、申し訳ないことに、もう公開されてから一カ月がたち、上映されている映画館がかなり少なくなっています。
一昨日の金曜日で上映が終了した映画館も多く、本日上映されている映画館は、神奈川だと10館に満たないほどでした。
映画館で見るのは難しいかもしれません。
DVDや映画配信で発売されるといいのですが。
あまりメジャーとは言えない作品ですが、一応全国公開された映画なので、DVD等は発売されるものと期待しています。
内容は、原作の方のタイトル通り、野良犬トビーが何回も生まれ変わり、人生(犬生)を繰り返すというもので、小説は主人公トビーが語る一人称の形で書かれています。
何回も人生を繰り返すので、当然そのたびに名前も変わります。
トビーとは、その中でも最も幸せだった人生での名前です。
トビーは、暖かい家庭の飼い犬として、幼い少年と兄弟のように育ちます。
トビーと少年はいつも一緒で、自然の中を駆け回ります。
少年が池でおぼれそうになった時に、助けようと飛び込んだり
高校生になった少年のガールフレンドに横恋慕する男が、家に放火したのに気づいて警告し、その男を撃退したりと、トビーは大活躍します。
やがて年老いたトビーは病気になり、安楽死することになり、少年の手の中で息を引き取ります。
その後も、シェパードの雌犬(!)に転生して警察犬となったりと、人生を繰り返し、数十年後、老人となった少年と再び巡り合います。
最期に老人が、「トビーおまえだったのか!」と、今の愛犬が幼い頃のパートナーのトビーの生まれ変わりであることに気が付くシーンは最高です。
涙が出ます。
野良犬として過ごし、他の犬にかまれて足が不自由となり、まだ仔犬のうちに安楽死させられるというような不幸な人生もあり、読んでいて辛い部分もありますが…
そこは転生という、おきて破りの必殺技で、次の人生で幸せになりますので、辛すぎることはありません。
あたたかな気持ちで読み終えることができる一冊です。
すみません、映画はまだ見た職員がいないのですが、評判は悪くないようです。
私達もDVDで見てみたいと思っていますので、皆さんも小説を読んで気に入ったら、そのまま映画もご覧になってみてはいかがでしょうか?