遠い昔私たちは

しがらみのない世界で

お互いの動きだけを

心に留めていた

 

同じ道がなんなのか

違う道がなんなのか

そのようなことさえもどうでもよくて

私たちに空気はいつも共鳴していた

 

歩いた道に後悔はないけれど

いつしか道は交わらなくなって

あなたとは会えなくなった

私も探さなくなった

 

受けた恩も

交わした言葉も

あの日の感情も

忘れてはいないのに

 

あなたに逢いたくなる日は

けだるい時の隙間

ふと 孤独を感じた瞬間

そのいっしゅん