友人は静かにぼたん苑を歩く

日差し暖かな冬のいっとき

 

ろうばいの香りと

鮮やかな愛らしい大輪に心を奪われながら

何があっても驚かずに歩こうと思ったのに

 

生活に戻れば不意の出来事

私はまた未来におびえそうになる

 

ぼたんのように堂々と

冬の風にも倒れずに

ただそれだけのことなのに