10年前の世界はとても混沌としていて

私は底知れぬ怒りと不安を抱えたまま

幸せかも知れない日常を生きていた

きっと私らしく生きている

幸せだと思っていたし

ご飯も美味しく食べられた

 

今私は

私自身が私でしかないことを知っている

私の歴史は思いの外浅く

魂はいくつもの流れに流されるままに

ただ生きてきただけだったことを知っている

 

成長するとは

物事を私の言葉で消化すること

 

私はまだ

見たままをその場で消化できないほど

心は未熟だ

 

なんてことだ

こんなに息をしてきたのに

自分の外側にばかり底の良さそうな自分を探して

内側の小さな塊を育てようとしていなかったなんて

 

10年かけて成長という意味を知る

ようやくスタートライン

 

それだけでもないよりはましだけれど

おかげでもう無駄な時間は使えない