ふと 丸の内の
日向の道を
歩いて見たくなった
快晴の午後
ピルの硝子はみごとにひかり
アスファルトを照らすんだ
観光の人々がたつ 東京駅の正面に
ビルからの照明がさりげなくあたっている
それがごく当たり前のように
うっすら白く明るいアスファルトなんて気づかれない
高層ビルかくれた
ひとときの天然の照明なのに
快晴のこんな午後しか
あらわれない ひかりなのに
太陽が傾き
ビルは光を失い
いつもの当たり前のたてものになって
私はあなたと
東京駅中央口の信号を渡った