「ちょっと待って・・・」
と雅紀は言った
「・・・・・・」
「今は
鍋のご飯に
おいしくなーれって
応援して」
卵を溶く雅紀
その卵が鍋に入れられ
蓋が閉まり
ガスの火を止めた
「あと5分位・・・蒸らして・・」
にっこりとオレを見て微笑む雅紀
「せっかくだから
美味しいの食べてよ」
「ありがと・・・」
「夕べはね。
同じ味の
鍋の素で
一人鍋したんだ
そのあとオレも雑炊してさ
今はもう夜中で
寝る前だから軽くね」
「雅紀・・・・俺・・・」
「明日の晩は・・。
一緒に鍋しよ?」
さっきから
食い気味に俺の言葉を
遮ってくる雅紀
普段は一人で使っているのだろう
小さなダイニングテーブルに
一人用の土鍋が運ばれた
「しょーちゃん・・・どうぞ
召し上がれ」
土鍋のふたが開けられると
立ち上る湯気
とろとろの卵がかかった
野菜たっぷりの
雑炊・・・。
「美味そう・・」
「雅紀スペシャルだからね」
ホントに雑炊が美味くて
「うまい~」
「でも見てたと思うけど
これだよ?」
小さな四角い鍋の素
「今いろんな味があって
食事めんどくさいときは
めっちゃ便利で」
「それでもうまいもんは美味い
久々にこんなに野菜食ったわー」
「そう?
明日はもっと食べようよ・・・
風呂湧いたから入ってくれば?」
って・・・先週置いていった
着替えを俺に差し出し
風呂へ促された
「オレは片付けとくからさ・・」
「片づけくらい自分でやるよ」
「じゃぁ‥次はお願いね
今は大丈夫
鍋一個だから
くふふふふふ・・」
だけど・・・だけどな・・・
雅紀
俺・・
やり残してることがあるんだ
「えっ・・・?」
雅紀を・・・差し出された
着替えごと抱きしめて
「雅紀・・・ごちそうさま
マジでおいしかったし
嬉しかった」
そう言った
雅紀の手から
ばさばさ・・・っと
服が落ちた・・。
From・・・Sho
ふぶきですー
ちょっと眠くて
画が作れないから
昔の引っ張りだしました
お許し下されー
今宵も
お読みいただき
ありがとうございます