Sync・・・42 | 櫻ふぶきのつぶやき

櫻ふぶきのつぶやき

ペースがばらばらのお話ブログです
嵐さんのLOVEを
お名前をお借りして書いています

BL要素を含んだ表現がございますので

そぐわない方は

お読みになりません様・・。

お願いいたします

 

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宝石緑宝石緑宝石緑

痛み止めに抵抗があったしょーちゃん

 

「だって・・モルヒネとか使うんだろ?

意識が混濁するって・・・。」

 

「古い」

 

胸痛、肩こり

倦怠感

 

「最近の痛み止めは優秀なんだよ」

 

「まずは痛みを取って眠らないと

体力なくなったらしんどいからね」

 

「潤と雅紀に任せた。」

 

最初は本当にウトウト・・・よく眠っていた。

 

3日たったころ

しゃべるのも億劫だった

しょーちゃんが

少し元気になった

 

食欲も出たし、

お酒もほしくなったみたいだ

 

うっとおしい梅雨が明けて

子供たちが夏休みに入った

 

「嫁たちは何やってんだ?」

 

「あああれ?プールふくらましてる。」

 

「プール?」

 

「暑いからさ、買ってあげたの

以前買ったのより、大きいやつ。

友達も呼ぶってよ?」

 

「へぇ・・・。」

 

まずは午前中。

子供たち(4人いるからね)は

エアコンが効いた

うちのダイニングに

勉強をしにやってくる

 

目当てはしょーちゃんだ。

算数が得意なのは変わらず

教え方も上手いから

頼るよね。

 

この部屋を横目に

汗だくな嫁たち・・。

 

僕は外に声かけた

 

「ビール飲む?」

 

「は~い!」

「いただきます~」

「あっつー」

 

真っ青な空。

真っ白な入道雲

蝉しぐれ・・・

 

庭には夕方まで子供たちの声が響いた。

 

「水だけは豊富にあったから

夏の水浴びは気持ちいいよな・・。」

 

ってしょーちゃんが言う。

僕にしかわからない話で

 

「お前になついてたあのデカい犬と

お前と・・。水遊びしてたら

みんなでびっしょびしょになってな。」

 

「あれは怒られたねー」

 

「でも構わずずっと遊んでたな」

 

「楽しかった。」

 

「じいじが水遊び?」

 

「そうだよ。

言っとくけど、

じいじは生まれた時からじいじじゃねぇぞ

赤ちゃんで生まれて

子供の時があって

パパやママのときみたいに大人のときがあって

そんでジジイになる。

 

ってか、お前ももれなく

ばばぁになるからな」

 

「・・・・・・やだもん・・・。」

 

「まぁ…ただのばばぁになるか

かっこいい…そうだなじいじみたいにかっこよく

年をとるかは

自分次第だけどな」

 

「自分で言っちゃってるよ・・・」

 

「あ、でも、二人並ぶと

雑誌のグラビアみたいですよ?」

って嫁の片方が言えば

「そう。その足の長さは・・・マジで

イケてます。」

 

「そうか?」

 

「・・・しょーちゃん鼻の下伸びてるよ」

 

「何だ雅紀・・やきもちか?」

 

「ちがうわ。」

 

宝石緑

霞がかかった月・・。

 

「三日月だな・・。」

 

「しょーちゃん。鼻の頭が赤い」

 

「ちょっと痛ぇもん」

 

「くふふふふふふふふふ!

日に焼けたね」

 

「夏だし。」

 

「今夜は・・・なんだか蒸し暑いね」

 

「外・・。靄っぽいな」

 

「うん・・。こんな夜はね、

やたらとピエロの扉を思いだすんだ」

 

「ピエロ?」

 

「そう・・。しょーちゃんに

15年ぶりぐらいに出会えた夜・・・。

 

あの夜がなかったら

この夜もなかったんだね。」

 

「あの夜・・。雅紀が部屋に

戻ってきてくれたから・・。」

 

「・・・僕だって分かってた?」

 

「分かったよ・・・だから声かけたんだ」

 

「しょーちゃん・・」

 

その夜からしょーちゃんは

僕のかけがえのない人になった

 

もしかすると

ずっと以前から・・・

 

「僕は・・。翔兄ちゃんが

大好きだったよ」

 

「ははは・・・だった?」

 

「今はね・・。

愛してる・・・

 

それから・・・兄ちゃんじゃなくて

今は・・・伴侶だよ」

 

「雅紀・・・。」

 

70歳過ぎたって

80歳になったって

万一100歳まで

生きたって

僕たちはこうやって

キスするんだ・・。

 

From・・・Masaki

 

乙女のトキメキ

 

お読みいただき

ありがとうございますニコニコ