Sync・・・41 | 櫻ふぶきのつぶやき

櫻ふぶきのつぶやき

ペースがばらばらのお話ブログです
嵐さんのLOVEを
お名前をお借りして書いています

BL要素を含んだ表現がございますので

そぐわない方は

お読みになりません様・・。

お願いいたします

 

**フォロワー・アメンバー

ご希望の方は

テーマトップの

「1.フォロワー・アメンバーご希望の方へ」

をお読みください

宝石緑宝石緑宝石緑

「俺・・。ピンピンしてるな」

 

「くふふふふふふ・・・確かに」

 

余命宣告の1年過ぎても

何の変化もないしょーちゃん

 

「でも、治っているわけではないからな」

潤がくぎを刺す

 

「分かってるよ・・・

医者が2人ってめんどくせぇ・・・」

 

「なに?」

「何だと?」

 

「あーはいはい」

 

笑いが絶えなくて

これが免疫学上

病気にはいいんじゃないかって

本気で思っていた。

 

でも

潤の言う通り

治っているわけではない

病魔は確実にしょーちゃんを蝕んでいく

 

リクライニング出来る書斎の椅子を倒して

横になっていることが多くなったしょーちゃん

 

 

 

「はぁ・・・いい天気だな」

 

「本当だね・・・」

 

「カラダも日光消毒だな」

 

っていいながら

デッキチェアを

咲きわけの花桃が満開の庭に出して

 

二人でコーヒーを飲んでいた。

 

「キレイだな・・」

 

「ねぇ!」

 

最初に家を建てた時からそこにある

花桃の木

 

「こんなに小さな苗だったのにね」

 

「なぁマジで。

俺さ、この庭を手に入れた時

ぜってーに植えないって決めてた木があってさ。

そういや、お前、櫻植えたがってたな?」

 

「だってせっかくの庭だし

うち、井だし。」

 

「はははは・・

櫻は、庭木にしたらダメです・・・って

造園屋さんに大反対されてな」

 

「ね。”櫻の花が楽しめるのは1週間です

枝が伸び放題で

毛虫にも悩まされます

落ち葉も・・・・”

で・・・。はい解りました

ってなって。くふふふふ・・。」

 

「せいぜい枝垂櫻か・・。

花桃か・・・」

 

「その意味はすぐに分かったよ

櫻は

公園に観に行ったほうがいい。

くふふふ・・

それで?植えたくなかった木って?」

 

「お前んちの屋敷に植わってたやつ

秋の落葉の季節になるとな

掃いても掃いても葉っぱが落ちてくるんだよ

いっそのこと一度に落ちてくれって

何度蹴っ飛ばしたことか・・・。

あのケヤキ・・・」

 

「ケヤキだね」

 

二人同時に言って笑う

 

「あれを掃除してるとき

俺は誓ったね

”もし、自分ちに庭があっても

絶対にこの木は植えない”って。

ははははははっ」

 

「くふふふふふふ」

 

「そん時は”自分の庭”なんて

夢のまた夢だったけど・・・

ありがとな・・。

お前のおかげだ」

 

「違うよ!しょーちゃんの努力のたまものだよ」

 

「泣くな

 

不思議と

全然怖いとかそんなのねぇんだよ

人間いつかは死ぬんだし

 

きっと・・。」

 

しょーちゃんは

それ以上は何も言わなかった

でもわかったよ

”きっと・・。悔いのない人生だった”

って言いたかったんだと思う

 

だって・・僕も

なんか同じ気持ちだったんだ

 

しょーちゃんの最後のワガママは

 

「家に居たい」

 

我儘でもなんでもなかった

だって僕も一緒にいたかったし

しょーちゃんの主治医は僕だ

 

 

From・・・Masaki

 

乙女のトキメキ  乙女のトキメキ  乙女のトキメキ

ふぶきです

 

お読みいただき、

ありがとうございますおねがい