私には電車で1時間半かかる所に住む、
70歳の母が一人暮らしをしています。
母と同じ市内に私の2歳年下の弟が住んでいて、
たまに母の様子を見てくれています。

12月6日の水曜日に弟からのライン。
『オカンが救急車を呼んで病院に運ばれた。胃に穴が開いたみたいで、すぐに手術しないといけないらしい』

平日の午前中ということもあってすぐに身動きが取れず
弟と連絡を取り合いながら週末を迎えました。
手術は無事に終わったものの、無気肺を起こしICUにて呼吸管理中とこのと。

土曜日は子どもたちの発表会当日で
主人に事情を話し、発表会が終わったあと急きょ私だけで帰省することに。
道中母の様子を確認したいような…
でも状況をちゃんと受け止められるか…
職業柄色々な予測をしてしまいながらも
いろんな感情が入り混じりながら電車に揺られました。

駅につくなり弟の車で病院へ。
奇しくも母の入院先は
私が7年前に勤めていた病院。
まさかここに来る日が来るなんて。
そう思いながらICUまで足を運び、個室へ案内されました。


モニター音とラジオの音が響く部屋の中に
たくさんの管に繋がれてウトウト眠る母の姿。
看護師さんが声をかけてくれて
うっすら目を開け、私を見るなり
『あー、来てくれたんな。』と
私が来たことを理解した様子で顔を見た。

思ったよりも話ができたし、
救急車で運ばれた日のことを
淡々と話てて安心したけど、
持続的に鎮静剤が入っていせいもあってか
会話中ウトウトしてしまうことがあった。

大袈裟と思われるかもしれない。
母の声が聞けて、顔を見て話ができて本当にホッとした。
私自身冷静を保っていたけど
『よく救急車呼んだね、怖かったよね、手術頑張ったね、痛いよね、こんなところで一人で寂しいよね、早く帰りたいよね…』
母に対する感情がたくさん出てきて、涙をこらえるのが大変でした。


次の週末もこっちにくる予定が入っていたため
『また来週顔出すからね』と伝えて
15分の面会が終わった。
痛みや辛さと闘う母に向かって手を振って去るのが、本当に辛かった。

本人とちゃんと話ができて安心したはずなのに、
良くなるかな、辛いよな、頑張って…
不安や心配な気持ちは2日たった今も消えません。
病棟で勤めている頃は正直
あまり考えたことがありませんでしたが、
患者の家族ってこんな気持ちになるんだなぁと
痛感させられました。



そして面会をした日は、母の家に泊まることに。
いつもなら、帰って扉を開ければ
『あ〜着いたね、お帰り〜』と笑って出迎えてくれる母。
でも今日は誰もいない。飼い猫ちゃんだけが出迎えてくれた。これは切なかった。

母がいない家を少しでもキレイしておこうと
キッチンや冷蔵庫を掃除してたら
期限切れ、同じものがいくつも出てきて、
全部中途半端になって開封されている。
液垂れして固まってたり、ホコリも溜まってる。
いつ炊いたのか分からないタッパーに入ったごはん、
いつ作ったのか分からない麦茶、
いつもらったのか分からないお菓子。
洗濯物をしまおうとしたら、母一人しかいないのに
溢れんばかりの服、服、服!
猫ちゃんも13歳と高齢で認知が進んでいるのか
トイレで排泄ができず、ソファーの側でしてしまうから
部屋中猫の匂いが染み付いてしまってた。

これは問題が山積みすぎる…今更事の重大さに気付きました。

あってほしくない緊急入院だったけど、この現状としっかり向き合うために必要な出来事だったんだと思います。

そして笑顔で元気な母の姿は決して当たり前に見れるものではないこと、
母の温かさを必要とし、私の中でどれだけ大きな存在であるかを
強く実感した出来事でした。


このまま母の身に何かあったら
私は絶対後悔する!
今なら出来ることは沢山ある!!!

大切な人を、大切にするために。

帰ってから改めて色々考えたいと思います。