卯の花 (1)鶏頭 夕顔の花の如く君に慕う ああ乙女の恋心 鶏頭は毛糸の藍色 君との浴衣 縫う様に (2)冷床の為に 冷床に白い素肌を見せて 君の肌の温もりを感ずる 突き刺されている 窓の温度計 思わず目を伏せぬ (3)葱坊主 葱を植えた 苗の合間に 案山子を並べぬ 整然と刻んだ葱坊主 私の腕白っ子と遊ぶ