(1)夕焼け

鈴を入れたこの箱は 夕べに七色と耀けりて 思わず身震いして
春分の夕焼けが為すか はるかなる絶景を お母様と見上げてる

(2)春の窓

うらうらと家の外は明るくて ただ私は過去の遺恨で 全く出られないの
猫があくびをしている 馬鹿馬鹿しいかな  本当は外ではしゃぎたいのに

(3)春の証

春分は冬の形見 よもぎ餅を口に運び 先祖様に「生きるとは」
春が来た時の様に 春の果て迄見渡して 今更寂しく耳を澄ます