本編でイーストウッドは同じ賞金稼ぎの

リー・ヴァン・クリーフとイーライ・ウォラックの三人で

二十万ドル相当の金貨を奪い合います。

はたしてこの金貨を手にするのは誰(?)。

 

タイトル 「続・夕陽のガンマン」

キャスト ブロンディ「名無しの男」(クリント・イーストウッド)

     セテンサ(リー・ヴァン・クリーフ)

     テュコ(イーライ・ウォラック)

監督  セルジオ・レオーネ

音楽  エンリオ・モリコーネ

 

舞台は南北戦争時代の荒れ果てた荒野。―――

ブロンディは強盗を生業(なりわい)とするテュコと組んで

賞金稼ぎに精を出していた・・・。

彼は賞金首のお尋ね者であるテュコ本人を

保安官らに売って一旦賞金を受け取り、縛り首でつるされる

寸前に首縄を狙撃しテュコを逃走させ、後でその賞金を

二人で山分けするという商売を繰り返していた。

 

一方セテンサは二十万ドル相当の金貨を

持ち逃げした兵士を追っていた。

やがてブロンディと喧嘩別れしたテュコが、

ひょんなことからその兵士が隠した

金貨の隠し場所を聞きだすことに成功。―――

これを聞きつけたブロンディとセテンサも加わり、

三人は協力して(?)その金貨の奪取を図ろうとするが、

はたして・・・。

 

裏切り、脅し、見せかけの共闘、出し抜けなど、

虚々実々の駆け引きのはてに、

三人は金貨の隠し場所である墓場に到着。―――

二十万ドルの総取りを賭けて決着を付けようとします。

 

ここから本編の息詰まるラストシーンが始まります。

ただっ広い墓場の真ん中で互いに拳銃を構える三人。

彼らの超アップなお顔を交えたショットが延々と続くなかで、

ついにブロンディの銃口が火を噴き一人に命中。―――

 

さて残った二人のうち金貨を手にするのは、

はたしてどちら(?)。

 

ところで本編の原題タイトルの和訳は

「善玉、悪玉、卑劣漢」というもので、

賞金稼ぎの三人に当てられています。―――

 

それぞれ「善玉」はブロンディ、

「悪玉」はセテンサ、

そして「卑劣漢」がテュコです。

とは言え(セテンサ、テュコはともかく)

ブロンディの「善玉」はいかがなものか(?)

と思われる方がいるかも知れません。

 

たしかにそのアコギな稼ぎぶりから見るとその通り。

しかしながら彼は無暗に人を殺さないところもある御仁。―――

ラストシーンにおいても

それは証明されているようです。

 

この三人のなかでセリフが

一番多かったのがテュコその人。―――

彼を演じるイーライ・ウォラックも、このちょっと

間の抜けたところのある悪党を好演しています。

 

ブロンディには荒野の真っただ中で手錠のまま放置され、

セテンサには金貨の隠し場所を教えろと痛めつけられる。

さらにラストシーンでは肝心の時に

銃の弾をブロンディに抜かれる始末。―――

 

しかしながら彼は何とも憎めない男でもあります。

彼とクリント・イーストウッドとのやり取りも

ユーモラスで楽しい限り。―――

もしかしたら、本編で最も観客に強い印象を

与えたのは彼だったのかも知れません(?)。

 

1967年  イタリア映画

 

テュコ(イーライ・ウォラック)

ブロンディと喧嘩別れしたテュコはとある荒野のなかで男たちを

乗せた幌馬車と出会った。彼はその馬車のなかで瀕死の男から耳

よりの話を聞く。なんとその男は二十万ドル相当の金貨をある墓

場に隠したと言う。このときからテュコは一獲千金の夢を追い求

める。彼はなんとしてもブロンディの鼻をあかしたかったのだ。