天の川 苗代水に せきくだせ あま下ります
神ならば神
能因法師
(あまのがわ なわしろみずに せきくだせ あまくだり
ます かみならばかみ)
意味・・天の川から苗代水を堰(せ)いて地に落として
下さい。天から降臨して、雨も降らせもする
神様ならば、その神よ。
伊予の国(愛媛県)で、正月から四月まで雨が
降らず苗代も出来ないので、歌を詠み雨が降
ることを祈ったものです。
注・・あま下り=「天下り」で天から降臨する意に
「雨降(くだ)り」の意を掛ける。
作者・・能因法師=のういんほうし。988~1050。
中古36歌仙。著書「能因歌枕」など。
出典・・金葉和歌集・625。