春霞 たつやおそきと 山川の 岩間をくぐる
音聞ゆなり 和泉式部
(はるがすみ たつやおそきと やまがわの いわまを くぐる おときこゆなり)
意味・・春霞が立つのが遅いといわんばかりに、春霞 が立った途端、谷川の水の岩間をくぐるさわ
やかな音が聞えています。
雪解け水を詠んでいます。
注・・立つやおそきと=立つと待ってましたとばか
りに。「いはむばかりに」を追加して解釈。
岩間=岩と岩の間。
作者・・和泉式部=いずみのしきぶ。980頃の生まれ。 70歳くらい。 出典・・後拾遺和歌集・13。 |