新卒当初、私の上司だった人とは、奥様をとても深く愛している方でした。 というのも、、奥様はお体が弱くて人工透析をされていて、元上司は「彼女と結婚できて幸せだ。」「一緒にいられるだけでいい。」みたいなことを堂々と口にしていました。体が弱いことを理由に結婚を反対されていたのを押し切って結婚したそうです。

 実際、元上司のお母様のお葬式で奥様にお会いしたら、とても可憐な方で元上司が心から惚れていて夫婦仲が良いと思いました。私も大切にしてくれる人と出会いたいなーと憧れていました。


 私が転勤してからも20年近く、年賀状のやり取りをしていました。それが、、昨年奥様が亡くなられたとのことで、全く立ち直れないと今年の年賀状に書いてありました。

「あなたはどうやって立ち直りましたか?何年かかりましたか?」と死別経験者の私に上司から質問が。。

 返答に困りました。新卒のとき、右も左もわからない私に厳しくも温かく指導してくださった方が廃人のようになっていることが文面から感じられました。

 迷った末に「こんなにお辛いのは奥様を愛していた証ではないでしょうか。無理に復活されようとしなくてもよいのではないかと思います。奥様の分までお孫さんの成長を見守って差し上げたらいかがでしょうか?」とお返事を書きました。

 私がこんな文を書けるようになるなんて、、やはり、夫と死別して月日が経ったからかなと。、


 月日はいろんなことを浄化してくれるのかなと。。