こんばんは!

 

Aぇ! groupのMVが解禁されてしばらく経ちますね。

Streaming Ver.が良すぎて何度も見ているうちに、好きなポイントがいっぱいあることに気づきましたので、ちょっとまとめてみました!

 

 

 

・全体的に末澤さんがドストライク

0:27リチャ手繋ぎ

0:54の右手の振り、リチャの滑らかな動き

0:59 「故にDA DA DA このOriginal」晶哉の歌い方

1:04小島の顔

1:11正門さんの顔

・ちょっと忙しいサビのカメラ切り替え

・ダンスでなびいている末澤さんのロングヘア(キムタクみたい(笑))

1:30からの右手を出して足腰で動く振り

1:49晶哉がセンターに出てくるところ

正門さんのソロカット、廃工場似合うwww

2:07 「ならば宛ら」この歌い方のラップはかっこいい

2:11〜2:17 末澤ソロ

2:18 晶哉「飼い慣らせ この感情も」の歌い方

「裸足のまま走って 何度転んでも立って」のリズム感

2:42〜2:47小島がセンターになってるところ

2:50末澤さんの顔

3:03末澤さんのシャウト

3:16 「もう一歩」晶哉のくしゃっとした顔

3:35 「Love the World」末澤さんの顔

3:39 「ここが出発点」末澤さんの顔

3:47末澤さんのニヤッとした顔

3:50のオラついている末澤さんの感じ

4:01 末澤さんの小柄だけど頑張ってる感じ

4:06 顔を上げた末澤さんの佇まい


Aぇ! group「《A》BEGINNING」Official Music Video - Streaming Ver. -

 

 

 

 

 

 

まとめ:末澤担ですか?(いいえ、小島担です)

(Aぇ結成時は末澤担でした)

 

 

 

 


 



おはようございます。
お久しぶりです!

昨晩、我が自担グループAぇ! groupのCDデビューが発表されました。
とにかくおめでとうに尽きる。
おめでとうございます!!!!


一晩明けて落ち着いてから書こうと思っていたので、このタイミングで執筆することにしました。


⚠私は未だにジャニーズと呼んでおります。ご了承ください。
STARTO ENTERTAINMENTと呼べる日は来るのか…



私はかれこれ2004年からジャニオタしております。

入りはNEWS、Ya-Ya-yahを経て関ジャニ∞に落ち、大学卒業する頃からA.B.C-ZとJrに落ち、Love-tuneを経て関西Jrに落ちなにわとAぇが結成、そこから4,5年経ってようやくデビューです。

長かった…。

詳しくは私のオタク歴を見ていただければ分かりますが、Jr時代に落ちた「担当」がその当時所属しているそのグループでデビューしてることがほぼほぼないんですね。

Snow Manやなにわ男子は、メインで追っているグループではないので、自担グループとしてはノーカンです。



NEWSはデビューしてから姉がハマり一緒に応援していたのでデビューしてから落ちたグループです。

Ya-Ya-yahはJr内のグループですが、Hey! Say! JUMPを結成したため消滅。私の担当は鮎川太陽だったので、ついでに自担も退所しています。
私中学2年の時の出来事…。

関ジャニ∞は私が中3の時にハマりました。過去映像を遡ってV.WESTにもハマりましたが、エイトにハマったのはデビューしてからなので、デビュー後のファンです。

そこから約8年、AꓸBꓸCーZに落ちました。デビューしたのに苦労しているという話を聞いて応援したくなっているので、もちろんデビュー後のファン。

えびに落ちてすぐの頃にJr内グループでLove-tuneが結成されました。(現:7ORDER)
2016〜2018年のJr担なら覚えがあると思いますが、勢いがめちゃくちゃ凄くてデビューも有望だったのに、色々あってグループごと事務所を退所することになりました。驚くというか悲しいというか、意味がわからなさすぎて「無」でした。

西はfunky8というグループにハマっておりました。関西Jr内の”非公式”グループ。いわゆる8人組のお兄さん達の総称みたいなものでした。だがしかし、非公式だったので文句は言えませんが、なにわとAぇ結成により消滅。

そしてAぇ! group。グループのコンセプトについてもメンバーについても何の不満もないグループは久しぶりでしたし、当時の自担の末澤さんについていくと決めていたのでそのままAぇ担になりました。eighterでありらぶ担だった私にとっては理想の塊でした。私の好きが詰まっているJrのグループ、デビュー前にメンバーが1人減ってしまいました。


ということで、結成時からのファンでJr時代から追っているグループがデビューすることって20年オタクしていてやっとなんですよね。ジャニーズでデビューすることの大変さがよく分かる。
もっと細かく、特にJrで落ちた方を並べると、私の推しのデビュー率が低いことがよく分かると思います(笑)

詳しくは こちらまで




なので、自担が、推しがジャニーズ事務所でデビューすることって、とてもとても嬉しいことなのです。

エイトやえびを見ていると、デビューしてから苦労することもたくさんありますが、Aぇなら乗り越えられると信じています。
むしろ関西魂しかないAぇは順調にいって欲しくない、苦労してほしい、と思っているくらいなので(笑)


ちなみに大晴の退所についてですが、
未だに5人での集合写真には違和感を覚えますし、理由が不明なので納得もしてません。

ですが、デビューが決まった今、身辺調査をしてアウトだったので退所させた説が出てきています。
一説に過ぎませんが、私はその一説に納得しました。

過去に文春に撮られていますし、故意に切り取られた音声の流出もありましたし、それらがあったが故に、また何かやらかしそうと思っていたので、身辺調査でアウトだったのならいなくなっても仕方ない、と受け入れています。意外とあっさりしていますが、やはり5人の集合写真はちょっとまだ寂しい…。


昨年のジャニーズ問題で、ジャニーズの推し事からはやや離れ気味でした。それに加えて1年の最後に大晴の退所があったらメンタルおかしくなりますって😅(上記理由につき持ち直してはいますが)


デビューすることによって、私の推し事にも気合いが入ります(笑)
お金をかけ過ぎず、出来る範囲でオタクしていきますが、これからどんどん売れていってほしい。でかくなってほしい。

売れていくということは寂しい気持ちもありますが、そこは我慢して、大好きなAぇ! groupを応援していきます。


改めて、Aぇ! group、
デビューおめでとうございます!!!!!


 
お久しぶりですです!
 
YouTube更新しましたので見に来てくださると大変嬉しいです!
チャンネル登録もしていただけると泣いて喜びます😂
 
 

 

今までのさくらまるさんぽもありますが、今回から常陸大宮市内のお店縛り編が始まります!まずは中富町、石沢のラーメン屋からスタートです!

 

今までのさくらまるさんぽ

 

 
さくらまるさんぽの元になっているじてんしゃさんぽ(Vol.4から私が担当しています🚴)→

 

 

 
 


皆さんもぜひ常陸大宮市に遊びに来てください😊そしてラーメン屋に行ってみてください♪

 

 

 

 



末澤side



 珍しく栞奈からLINEが入った。

 わざわざ家に来るなんて珍しいと思った。

 でも、俺が家を出てからはまだ来てへんかったから、普通に興味本位で来たいと思っただけやろか、と深く考えなかった。


 とりあえず、LINEで日程を合わせて家に来る日取りを決めた。



真「誠也、風呂空いたで〜」

末「あ、まとくんありがとう〜」


 栞奈へのLINEを返していると、まとくんが風呂から上がってきた。



 今年の7月に家を出てからはまとくんの家に転がり込んだ。

 いや、転がり込んだというより、引っ越させた。


 小島達との一件を終わらせてから、更生する為に一人暮らししようか考えて、仕事のこととか考えてセキュリティと場所に悩んだけど、いまいちその家賃で1人で住むのは気が引けた。

 別に寂しがり屋って訳ちゃうけど、更生する為に仕事に打ち込むなら、1人より誰かが家におって、頼れる人が近くにいてくれたらええな、と思って。

 それでまとくんを頼って家まで行ったんや。


 けど、ただの高校教師の一人暮らしは質素でセキュリティもガバガバ。

 俺には見合わへんな、と思って、引越し費用は俺持ちでええから、と、俺の希望するマンションに引っ越させてもうた。

 まとくんが散々、ただの高校教師の給料考えて、と言うもんやから、できるだけ家賃を抑えて2人で12万。


ほんまはもうちょっと広い家に住みたかってんけど、まあええか。



真「なーに、仕事の連絡?」

末「いや、栞奈が珍しくLINEしてきた」

真「おー、栞奈ちゃんから??」

末「なんか話あるから家行ってもええかって来た」

真「なるほどねぇ。久しぶりに栞奈ちゃんに会いたいなあ、小さい頃の栞奈ちゃんしか覚えてへんけど。いまいくつなん??」

末「にじゅう…さん??23かな」

真「おーー、その歳はもう大人になってるなぁ。栞奈ちゃんならええ女になってそうやなあ、美人やろなあ、楽しみや(笑)」

末「自分に彼女おらんからって栞奈のこと狙わんとって(笑)」

真「なーに、まだ何も言うてへんやろー(笑)」



 まとくんは俺の後ろから顔を乗り出してニヤニヤしながら俺のケータイを見てきた。


 林真鳥(まとり)、37歳、高校教師。

 オカン同士が宝塚時代の先輩後輩で、小さい頃から仲良かった知り合いのお兄ちゃん。

 歳が離れてたり、俺ら末澤家が東京に引越したりで、しばらく会ってなかったんやけど、俺が入学した高校で教師やっとった。

 そんなもんやから入学当時はびっくりした。


 でも、俺らが卒業してからどこかのタイミングで、転勤で別の高校に行ってしまった。


 まあ卒業してから7年は経ってる。

 転勤くらいしててもおかしくはなかった。


 まとくんにお世話になろうと思って連絡を取るまで、結婚のお知らせとかなかったから、独身なのはだいたい想像ついてたんやけど。

 当時住んでたまとくんの家は凄かった。
 衣食住がちゃんとしてなかった家や(笑)男の一人暮らしってあんなもんなんや…って思た(笑)



末「栞奈の話はええとして、まとくんほんまに彼女おらんの?」

真「俺は可愛い教え子がおればええねん、女たらしやけど、別に結婚は考えてへんし」

末「兵庫におるおばさんがそれ聞いたら悲しむやろ…(笑)」

真「姉ちゃんが婿取りで後継いだから別にええかな〜って」

末「あっそ…(笑)」



 まあそれ言うたらさくらもゆうちゃんも結婚する気もないのに付き合ってたからな、人のこと全く言えへんかった。

 むしろさくら達からはもう関わるな、って言われてるし、俺ももう関わる気ないし。


 ゆうちゃんは…あの後どうなったんやろ。



 まあ別にええか。

 別れた女のこと考えても戻ってくる訳ちゃうし。
 2人はもう戻ってこーへんやろうし。


 さくらは小島が幸せにしてくれるやろうから別にええか。

 俺は俺の幸せを掴む。


 もうしばらく女はええ。

 仕事、頑張ろ…




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(スピンオフ 亀裂

恋愛迷走中 Last to meet俺の勝手ありがとう
この辺の話が出てきます。)





末澤side


 栞奈から連絡入って4日ほど、ほんまに家にやってきた。

 邪魔すんでー、と入ってきていきなり、誰かと住んでるのか、と聞いてきた。

 あーそっか。
 まとくんと一緒って言うてなかったかも…



末「そや、栞奈もよー知っとる人。今風呂入ってる」

栞「女ちゃうな、靴が明らかに男物やったし、むしろこの家に女の影はない」

末「栞奈とまとくん、会うのいつぶりやろ…」

栞「あ、一緒に住んでんのまとくんなん??」

末「そんなことより、なんやねん話って」



 そこ座ってええから、とリビングの椅子に案内するとお茶を入れた。

 俺が席に着くまでの間に、まとくんがいつ風呂に入ったか、とか聞いてきた。
 今入ったばっかりや、と言うとホッとしたようやった。

 あんまり聞かれたくない話なんやろか…



栞「遠回しとかにせんでダイレクトに聞くで」

末「はいはいなんでしょーか…」

栞「兄ちゃん、内藤樹って知ってるやろ、彼との間に何があったのか聞きたいねんけど」


 いきなり樹の名前を出されて、飲んでたお茶を飲み込み損ねてむせかけた。

 栞奈はそんな俺を見て心配するどころか、そこで驚くってことは知ってるんやな…と俺を見る目に疑いが見えた。


栞「別れた女の弟やってな、うちが兄ちゃんの妹と分かって話も聞いて貰えなかってんけど。どゆこと?兄ちゃんと樹くんの間に確実に何か問題あるやろ」

末「…ていうかなんで樹?どこで会ったん…??」

栞「うちが入ってるバスケサークルに最近入ってきてん」

末「あーそっか…あいつバスケやってたもんな…」

栞「やってた、ってことは、辞めたん??たしかに樹くんに関しては聞きたいことが多すぎて、お酒の席やし色々聞いたろ、と思ったのに、うちが兄ちゃんの妹やって分かったら顔色変えて拒否られた。」



 樹がそんな反応をした理由は大体想像つく。


 俺が家族に隠してきたことをついに話さないといけない時が来た。

 高校の時、小島に締め上げられたあの件くらいしか、親は知らんかった。

 あんなこと栞奈に話す訳もないし、高校の友人の話なんてほとんどしなかった。


 さくらと付き合うことになって、一応紹介しとこかとか考えてんけど、親は結婚する時でええって言うてたし、その後くらいから俺が散々束縛してたから、多分さくらは怖がってたんやと思うし…


 にしても、さくらと小島と樹との関係か…


 さーて、どっから話すかな…(笑)




栞「なんで黙ったん?なに、そんなにヤバいことしたん?言えへんくらいヤバいことしたん???」

末「…80パー当たり。警察沙汰な案件隠してる時点でアウトよなぁ俺…」

栞「は!?警察!!??」

末「ほんま、陸上部の中里が情報売ったりしたら終わる…。芸能生活出来んくなる気がする…」

栞「は!?なんそれ!!??そんなこと隠してたん!?」



 ついに喋ってしまった…と頭を抱えた。

 もうここまで来たら隠し通すのは無理やと思う。

 栞奈には口止めしとかんとヤバい。
 オトンとオカンにバレたら確実に殺される…



末「…小島が今年の6月に家来たんやろ?あの時なんか言うてへんかった…???」



 俺はあの時熱で倒れて気づいたら家のベッドにおったから、多分小島が色々助けてくれたんやろうけど。

 家族に何て言うて話をつけたんか気になる…


栞「…小島?あのでっかい黒髪の人?」

末「そう」

栞「うーん…

もうほとんど覚えてへんけど、なんか謝りに来た、とか、会うつもりない、とか…。怒ってるようやったのに、メモに友達でいてくれてありがとうとか書いてあったな…。
会うつもりないのにそのメッセージってなんで?って思ったけど、逆の意味よな??今までありがとうって、もう会わないからありがとうって…」

末「さすが…栞奈は察しがええな…」

栞「そうや、兄ちゃんには言うてへんかったけど、あの人タクシー代の1万いらない言うてきた。熱出した兄ちゃんをわざわざ運んできた訳やし、うちなりの感謝の気持ちで渡したのに、いらない言うてきた。なにあの人…」

末「はは…ちょっと融通きかん感じは変わってへんなあ、小島らしい(笑)」

栞「あとなんやっけな…理由は本人に聞け、とか言うてた。あの人もぼかした言い方してたし、隠したくなるような何かが兄ちゃんとあの人達との間にあるってことやんな…??」

末「…そう。もう隠せへんし、話す。その代わり親には黙っといて。」

栞「…分かった。」




 そう言って、俺が起こした傷害事件(スピンオフ 亀裂の話)、その後のさくらとの関係、6月にあった飲み会のこと(迷走中 因縁~激昴)、小島の職場に謝りに行ったこと…

 全部喋った…。


 栞奈は途中で口を挟むことなく黙って聞いてた…。







真「教師としても、知り合いの兄ちゃんとしても、見逃せへんことしとったんやなあ」


 栞奈に話し終わったくらいのタイミングでまとくんが風呂場の方から帰ってきた。

 ちょうどお風呂から上がってリビングに入ろうとしたら、俺のこの話が聞こえてきたから、リビングの外で聞いていたらしい。


 高校での出来事は初耳な部分も多い、と言うてた。

 まああの頃のまとくんは俺らの学年やなくて一つ下の樹の学年の担当やったし部活も違ったから、噂程度でしか知らんかったらしい。


 親にバレる前にまとくんにバレた…



栞「…まあそんなにやらかしてたら、そら樹くん達から信用失うやろ…」

真「なにがどうであれ、小島くんを突き落としてたのは見逃せへんなあ!!」


 まとくんは怒った口調でリビングに入ってくると俺に近づいて来た。

 そう言うてまとくんに頬を叩かれた。
 肩を持たれてしっかりと目を見て俺に説教してくる。


真「今誠也を叩いたのやって痛かったろ、でもな、小島はもっと痛い思いをしてるんやで。階段から落ちて血まで流してた、俺やってあの事故現場の状況くらい知っとるわ。」

末「分かってる…やから謝りに行ったって言うてるやん…」

真「あの事故はな、学校中でも怪しいところが多いって話題になっとたけどな、小島は頑なに自分で階段から落ちた、って言うて真実を話そうとしいひんかった。それが今、真実を誠也の口から聞いて振り返ると、小島は犯人であるお前をずっと庇ってたってことやで?自分のことを突き落とした相手を庇い続けて警察に突き出さんかった。」

末「…」

真「もう起きたことやから今更言うても遅いけど、誠也が小島と内藤姉弟にやってきたことはな、子供すぎる。ただの誠也のエゴやん。嫉妬してまうから男を近づけさせないとか、終いには盗聴器か、そんな彼氏を信用しろなんて方がおかしいわ。

 樹の気持ちになってみろ。仲良かった丈が亡くなって、大好きやったバスケも出来なくなって、信用してたはずのお前にも裏切られた、そんなようなもんやろ。そらあいつが飲み会でブチ切れて帰るわな、俺が樹の立場でもブチ切れてたと思うな。」

末「…やから家出てまとくんを頼って今一緒に住んでるんやん…反省するために…」

真「ほんまに反省しとるなら、小島だけやなくて、内藤姉弟にもちゃんと謝らあかんで。まあさくらちゃんはともかく、樹には一生許してもらえへんと思うけどな。」

末「…ごめん」

真「そのごめんは俺やなくて樹に聞かせてやれ」



 まとくんはそう言うて俺から手を離すと、なんか俺が無性に腹立ってきた、と冷蔵庫からビールを出して寝室に消えた。


 分かってる、まとくんが正しいのも、俺が子供やった、ってのも分かってる。

 末澤って名字だけで、さくら達には警戒されてしまっている。

 俺のせいで栞奈に迷惑かけた。



 栞奈が出会いを求めてバスケサークルに入ったことくらい知ってる。

 そこに樹が入ったのは意外やったけど、内藤家は狙うべき相手ちゃう。


 もっと、狙うなら別の相手を狙うしかない…




栞「…たしかに兄ちゃんが謝りに行ったところで、あの樹くんが許すとは思わんな、それ」

末「…やから樹はやめとけ、仮に交際OKになったとしても、さくらと小島が反対すると思うし…」

栞「小島?その人がなんで出てくるん?」

末「あ、そうか言うてへんかったか。2人結婚したらしいねん。こないだ発売された俳優名鑑のライターがさくらでな、取材に来た時に指輪しとったし、飲み会の時に誰と結婚したのか樹から聞いた。」

栞「へえ、その小島さんも随分と諦めが悪いんやね、まあ結果幸せになれたようやけど。
まあ聞きたいこと聞けたしもうええわ、帰る」



 栞奈は荷物をまとめて家を出ていった。

 栞奈の性格からして、他言するようなことはないと思うし、親にはバレへんやろ…



 でも、まとくんにもバレたのは予想外やった。

 あんなにきっちり怒られたのは初めてや…




 しばらくリビングで自分の過去の行動を反省すると、お茶を飲み干してコップを片付けた。

 俺もシャワー浴びて寝ようと、寝室に着替えを取りに入ると、まとくんがビール飲みながら何かを聞きたそうな顔をしていた。



真「さくらちゃんって小島くんと結婚したんや」

末「うん、そうらしいで」

真「あの頃は陸上部の仲良し組でよー3人で一緒におったのにな、さくらちゃんが丈と付き合うようになったくらいからか?ちょっとずつみんなの仲が崩れていったってところやろ」

末「まあ…。俺からしたら丈くんは邪魔でしかなかったし…、樹も事故ってるけど、別に何とも思ってへんかった…」

真「邪魔って言うなや。そう思うくらいや、どうせ丈が亡くなって喜んでたんやろ。不謹慎すぎる。そういうところも含めて十分反省しいや」

末「…分かってる」



 今のこのまとくんとの空気に耐えれんくなって、着替えを持って風呂場に逃げ込んだ。


 身体を洗いながら昔のことを色々思い出したら涙が出てきた。



 俺らが1年生の頃は楽しかった。

 ちょうどさくらのことを意識しだした頃。

 小島とも仲良くなったばかりの頃で、2人でよく一緒にいたし、ふざけてたし、小島の大きな身体にひっついて呆れられてたのを覚えてる。

 さくらには距離感バカって言われてたけど、それも嫌いやなかったし、そうやってさくらのことを嫉妬させて俺に気を向けさせようとしてたり、

 楽しかった…。


 小島もさくらのこと好きやったことになんで気づかんかったんやろ…。

 あの頃のさくらと上手くいきそうでいかない感じ。絶妙に小島が邪魔してきてちょっとウザかったけど、友達としては大好きやったのに…



 やっぱり俺が子供やった…



 出来るならもう一度小島に会いたい。

 会って色々許してもらってまた昔みたいに2人でふざけたかった、一緒にいたかった。



 今ここで謝ってもしょうがないことやけど、涙が止まらんかった。



 ほんま、ごめん、みんなごめん…



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 トシカレシリーズを読まないと分からないところ多数。

 復習してからお読みください。

 

 

 

 

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 栞奈と深沢は樹の元に向かった。


 樹はどこにも動かず1人だったから2人にはちょうどよかった。

 声をかけると深沢は樹の向かい側に、栞奈は隣に座った。

 初対面である栞奈と樹は、顔を合わせると軽く会釈をし、栞奈は心の中でガッツポーズをした。

 旦那っぽくは見えないけど、期待通りのイケメンであることに満足していた。


深「悪いな、いきなり2人で来て(笑)」

樹「深沢さんはまだいいとして、この人誰っすか」


 樹はまだ初対面で警戒していた。

 樹も栞奈にはまだ会ったことがなかったからだ。

 栞奈はそんな樹の目を見て自己紹介をした。



栞「初めましてやね、末澤栞奈です、よろしく」

樹「す、末澤…!!??」


 栞菜が名乗った直後、樹は一瞬血相を変えて名字に反応したがすぐに元の表情に戻った。

 なんでもない、と誤魔化したけど、栞奈も深沢もそれは見逃さなかった。


深「知り合い…ではないな?でもなんで、どうした??」

樹「いや…ほんとになんでもねーっす…。珍しい名字だなーと思って…」

栞「まあそれは何度か言われたことはあるなー。うち地元は兵庫やねんな」

樹「まあ関西弁だしな、それは思ったけど…」


 樹はそう言うて末澤と目を合わせないように深沢の方を向いた。

 酒を1口飲んで気持ちを落ち着かせていた。


 栞奈は違和感を感じていた。
 絶妙に交わされたけど、気になる…。

 知り合いに末澤って奴がいるんだろうか。
 親戚が知り合いというパターンもあるだろう。

 誘導して聞き出してやろう、と思っていた。



栞「今1人やったけど、まだ友達出来てないんか」

樹「まあ、俺は友達作りのために入った訳じゃないしな。忘年会あるっていうから来てみただけ」

深「まあまたやりたくなって、とか言ってたもんな。ていうか俺は??友達ではないわけ??(笑)」

樹「だって深沢さんと別に知り合いだったわけではないし」

深「まあそうね、俺も樹くんのことはほぼ知らないから、色々話が聞きたくってここに来た(笑)」

樹「深沢さんならまだ分かりますけど、なんでこの人が…」



 樹はそう言って栞奈の方を向いて…はいない。

 視線を送っただけだった。


 栞奈はどんどん不機嫌になっていった。

 樹はあからさまに嫌な表情をしている。
 見せないように深沢の方を向いているが明らかに嫌いというようなオーラが出ていた…



深「さっきから樹くんの口ぶりが怪しいんだよなー。末澤のことを知ってるのか?多分面識があるって意味の知ってるじゃなくて、存在を知ってる的な」

栞「そうなん!?じゃあやっぱりうちの親戚かその辺が樹くんの知り合いなん!!??」

樹「あー…まあ…」



 樹は確実に嫌そうな顔をして栞奈から目を逸らした。


深「喋った方が身のためじゃない?変に隠したら後から末澤に突っつかれるでしょ、こいつはけっこうしつこいぞ(笑)」

栞「そうね、なんか嫌われてるような感じやけど、うち樹くんのこと気になってんねんで、もっと色々話聞きたいんやけど」

樹「じゃあ俺は断る。あんたと仲良くなる気なんてない。深沢さん、飲むなら2人で飲みましょ」


 樹はそう言うと向かいの深沢の腕を掴んで立ち上がろうとした。

 栞奈は、理由も話さないであからさまに避けられてるのに腹が立って、樹の腕を掴んで逃がさないようにした。


栞「待って。なんで避けるん??理由くらい話して」

樹「あんたこそ心当たりないのかよ、俺の名前に聞き覚えとかないわけ??」

栞「え、なにそれ、うちも存在だけは知ってる的なそんな感じなん??」

樹「知っててもおかしくはないからな、内藤に心当たりは??」



 そう言われて掴んでた腕を離すと、栞奈は頭を張り巡らせて昔の記憶を辿った。


深「さすがに名字だけじゃきつくない??誰の関係者とか言わないと分かんないと思うけど」

樹「なんですか、深沢さんも気になるんですか」

深「まあね、そりゃ気にはなる。」

樹「あんたの身内、誠也くんと長く付き合ってた女の名前とか…知らねーの…??」

栞「え?」


 それを言われて栞奈は、心当たりがあったかのような反応をした。

 付き合ってた女の「名前」までは知らないけど、話なら何度か聞いた事はある。

 YouTuberのおるたなさんの妹で、栞奈の兄が大学生の頃に付き合ってた…



樹「おー、その感じはやっとたどり着いた感じだな」

栞「でも、その女がなに…」

樹「まだ分からねーか。俺の姉の別れた彼氏があんたの兄貴だ、俺らは別れたカップルの弟と妹だ。気まずさしかねえな…」

深「気まずいし複雑すぎるなそれは(笑)」

樹「ってことで、俺はあんたといるのはごめんだ。深沢さん行きますか」


 樹はまた深沢を連れて立ち上がろうとするが、それはまた栞奈に止められた。

 栞奈は樹としっかりと目を見て話そうと樹を身体ごと自分の方に向けさせると、肩を持って樹に強く言った。


栞「ちょお待って、だから何?樹くんのお姉さんとうちの兄ちゃんが付き合ってたとか、うちらには関係ないやん。なんでそんな理由でうちが避けられなあかんの。」


 そんなド正論を突きつけられても、樹には栞奈と関わりたくない理由が山ほどある。

 最近樹と出会った人達にはわかりっこない、末澤家と小島、さくらと樹の、複雑な関係なんて、他人には理解し難いことだ。


樹「あんたには関係ないだろうけど、俺には大ありだ。末澤家の人間とは関わりたくない。」

栞「じゃあその理由を話して。そんな理由も分からんで避けられてる身にもなって、理不尽すぎる。」

樹「俺の口からは言いたくねえな。あんたの兄貴の方がその辺の事情は詳しいだろうな。とりあえずこの手を離せ」


 樹はそう言って栞奈の手を振り切ると、深沢に一言謝って席を離れた。

 栞奈がまた追いかけようとするが、それは深沢によって止められた。


深「末澤やめとけ、ただでさえ嫌われてるのにしつこいともっと嫌われるぞ」

栞「だってあんなん納得いかんし」

深「樹くんが無理ならそのお兄さんに色々話聞いたら?」

栞「えぇ…めんどくさ…」



 深沢が栞奈の目の前に移動しながら話した。

 深沢は酒でも飲んで機嫌直せ、と飲み放題のメニュー表を栞奈に手渡した。栞奈はメニュー表を見て何にするか迷っていた。

 樹本人が不在なら色々話を聞くどころか何も話は進められない。


 2人は樹に聞きたいことへのモヤモヤを感じながら、お酒の力を借りてお互いの気持ちを吐き出した。


 深沢は高校から現代までの10年の間の話を、栞奈は誠也と樹の関係を。

 会ったばかりでいきなり会話を拒否した樹にも非はあるが、拒否したくなるくらい樹と誠也の因縁は深い。

 栞奈と樹が関わってしまったのが既に不幸だった。

 旦那候補と言って首を突っ込んだ栞奈も悪い。


 栞奈は樹と今後仲良くなれるのか不安に思っていた。

 まあ別に、今まで新人男子サークル員が入る度に声をかけて吟味してきたわけだが、栞奈の方から気に入った相手はそんなにいない、珍しい方だった。


 栞奈としては諦めたくなかった。

 誠也の元カノの弟がなんだ、栞奈には関係のないことなのに、樹に拒否されて軽くショックを受けていた。



深「まあまだ末澤も若いんだし、そんなに旦那候補って言って探さなくても」

栞「何かと理由つけて実家出たいねん、兄ちゃんも出たしオカンとうちの喧嘩ももう飽きてんねん。どうせなら好きな男と一緒に住みたいやん、同棲したい」

深「そんなの兵庫の金持ちの末澤家の血筋が同棲許すとは思わないけどなー…」

栞「うちはそんな血筋とかいらんから、どうせ家出るなら彼氏の家住みたいなー思て。末澤の名字がいらんからさっさと結婚して旦那さんのものになりたいの」

深「じゃあ尚更樹くんは狙わない方がいいんじゃね?お互いが別れたカップルの弟と妹ってやめといたほうがいいと思うなー」

栞「まあ…それはそうやけど…」



 そう言ってモヤモヤした気持ちを抱えながら酒を進め飲み会を楽しんだ。

 栞奈はめんどくさいと言っていたが、この気持ちを晴らすべく誠也の家に行って話を聞こう、と考えていた。


 住所だけは知っていたけどまだ行ったことなかった誠也の家。

 初めての誠也の家に少し楽しみな気持ちもありつつ、誠也に今度家に行って話がある、とLINEを入れた。


 栞奈が楽しみにしていた忘年会は、気まずい思い出にしかならなかった。




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 書いてあるけど完成していない作品多数。そのうちのひとつです。ぼちぼちあげていこうかと思いますが、途中で止まったら悟ってください(笑)

 時系列的には『別れと出会い…?』の続き。



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 2020年12月22日。

 新宿の飲み屋にバスケチームの彼らが集まっていた。

 意外と思うかもしれないが、忘年会の幹事は深沢なのだ。

 深沢は座敷席の宴会場の入口に立ち、入ってくるサークル員の出席を確認していた。



樹「こんだけ広い座敷席予約してあるってことは、けっこう人数来るんですか?」

 樹が出席確認をしてもらいながら深沢に声をかけた。


深「んー、そうね。チーム全体が70人くらいいるんだけど、だいたいこういう飲み会になると40人は来るね。」

樹「へえ、意外と多いんすね…」

深「樹くんまだ入ったばかりだから分かんないよね、社会人サークルだからってバカにしない方がいいよ(笑)プロにスカウトされて辞めた奴もいるし、ここで出会って結婚した奴もいる。まあそれだけ出入りは割と激しいけど」

樹「なるほどー。まあ、こんだけ人数いればまず先にレギュラー争いってところですかね」

深「そうね。でもまあ樹くんの腕なら即レギュラーだよ、問題ない」


 深沢はじゃあ座席表見て座ってねー、と樹を案内した。


 他のサークル員も続々到着して席に着いてきた。

 座席表は男女混合、先輩後輩も年齢も関係なく並べられている。


 開始時刻の10分程前に栞奈も到着、出席確認してもらいながら樹のことを探していた。


栞「新しい子の名前だけは知ってんねん、男でじゅりとか珍しいやん」

深「残念ながら最初の席は離れてるんだなあ」

栞「まあ後での席替えタイムでじっくりどんな奴か見たるわ〜。なんか聞く噂によるとけっこうイケメンらしいな」

深「イケメンだし、バスケの腕はおそらく歴代サークル員イチ、モテるだろうな〜。絶対そのうちプロ入りするだろうな。そうなれば、お前プロバスケ選手の嫁だぜ(笑)」

栞「ええやん、収入良さそうやん、嫌いやない(笑)」


 楽しみやわ〜、と栞奈も指定された座席に座った。



深沢side



 飲み会が始まると自分の席の周りのサークル員とお酒を交わした。

 最初は末澤と隣の席だった。



「栞奈、もしかして今日も夜勤明け?クマできてるよ(笑)」

栞「え、ほんまぁ!?メイクで隠せてると思ったんやけど」

深「寝ぼけた状態でメイクしてるから隠せてないんじゃないの(笑)」

「それが旦那探しにサークルに顔出してるのはウケる(笑)」

栞「ちょっとトイレでメイク直してくるわ!!」

深「旦那探しとなると気合い入るよなーあいつ(笑)」



 末澤は飲み会始まって早々トイレに消えた。



 美人で頭のいいサークル内の上玉と有名な末澤は、私生活もなかなか華やかだと聞いている。


 二子玉川にある実家はいわゆる豪邸で、仕事は都内の大学病院勤務の看護師。

 母親は元宝塚で父親は大手建設会社の本部長、兄貴はまあまあ有名な俳優だと聞いて、これが勝ち組ってやつか、と思っていた。


 末澤は元ミスつくばの美貌もあるし、性格もほどよくサバサバしているから、まあーモテる。

 でも、本人は好みの旦那候補がいないから告白は断っている、と聞いている。


 お酒もまあまあ強くて好きみたいで、こんな飲み会はしょっちゅう顔を出していた。

 欠点の見当たらない華やかな女子サークル員だ。


栞「お待たせ〜」

「お、ばっちり」

栞「せやろ、栞奈様のお顔にクマなんて似合わない!」

深「栞奈様って(笑)」


 末澤が戻ってきてから女子達が同じテーブルで盛り上がってしまい、俺が置いてけぼりになってしまった。

 つまんないの…と思い、ちらっと樹くんの方を見た。


 同じテーブルの奴らと仲良さそうにお酒を飲んでいる。
 持ってる酒は生とかではなく、ピーチサワー。

 なんだあいつ、飲めねえ奴なのか?
 随分と可愛い酒を頼むなあ(笑)


 高校時代を知っているというか、有名だったってくらいなんだけど、当時を知ってる人からしたら疑問なところがたくさんあった。

 再会(と言っていいのか)した時から彼の左腕が気になっていた。肘に違和感がある。


 事故でバスケを辞めた、と聞いていた。

 あれだけの腕前を持ちながら事故に遭ったというのがまず気の毒なんだけど、ちゃんと曲げられない様子の左腕。

 あんな腕でバスケ出来るか?と思ったけど、練習を見てる限りそこまでバスケに支障はなさそうだった。


 あと、バスケの腕前はいいとして、割とすぐバテる。

 まあ約10年振りの再会だ、その間に何があったのか分からないけど、それも気になる要因だった。



栞「なーに、ふっかも樹くんのこと気になるん?」


 あまりにも俺が大人しかったのか、隣の末澤に声をかけられた。


深「あ、まあなー。あいつどんな奴なんだろうな、と思って気になっただけなんだけど」

栞「どんな奴ってことは、知り合いではないん??」

深「バスケ部の試合で対戦したことあるだけ、有名だったってだけ」

栞「ふうん…」


 末澤はそう言って彼の方を見た。

 やや目がギラついてる時点で、旦那候補として狙っている可能性は高い。

 今日の飲み会で色々聞き出す為に、楽しみは取っておこうということで、顔を見ないように過ごしていたらしい。

 大丈夫、あいつはイケメンだからその辺は末澤とお似合いだ。



深「なーに、そんなにあいつのこと気になるか」

栞「そら気になるわ〜」

深「そうだなー、まだ飲み会始まって1時間は経ってないけど、もうすぐ席替えタイム入れるか。どうせ隣狙ってんだろ?」

栞「イケメンって聞いてるから残念な結果はないと思うけど、そうしてくれると助かるわ〜」

深「じゃああと10分したら席替えタイムなー」

栞「ありがとふっか!」



 末澤はそう言うとまた女子達とお喋りし始めた。


 まあたしかに俺も彼のことは気になっていた。


 席替えタイムで彼の席のところに行きたい。行って色々話をに聞きたい。

 俺はまだいいとして、初対面の末澤と一緒に行って彼の席を囲ったら警戒されるんじゃないかと心配になった。

 まあ大丈夫だとは思うけど…




 試しにネット検索で彼の名前を入力してみたけど、特に何も引っかからず。

 本名でSNSやらないタイプなんだろうな。

 あれだけの腕前があるなら、どこかのタイミングでプロからスカウトされてもおかしくはないけど、そういうこともなかったのか…



 まあいいか。

 俺も末澤と一緒にあいつの席に行こう。



 あまり深く考えず、目の前の唐揚げを食べたりそれなりにお酒を進めていたら、席替えタイムを入れる時間がきた。

 幹事の俺の出番だ。


 大して酔ってもない状態で立ち上がると、宴会場に響き渡るような声で席替えタイムの呼びかけをした。


 他のサークル員が動き出すと、末澤も気合い入った目をして移動しようとしていた。

 俺も彼のところに行っていいか、と声をかけると、2人して樹くんの席に向かった。


 まだ友達が出来ていないのか、席替えタイムでちょうど1人になっていたのでチャンスだった。



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こんにちは、お久しぶりです!


いくつか報告と宣伝です!


予告なく一部小説がアメ限になっているかと思います。

実はnoteを始めました!
 




noteの無料記事ではいまのところ趣味のことを語っております。
有料記事の方でこちらで連載していた小説を載せていますので、その関係で小説が一部アメ限になりました。


もしご興味のある方はnoteの方にも来ていただけると嬉しいです(*^^*)



そして、
YouTubeを更新しました!

よかったら見にきていただけると幸いです!

 





 

 

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

 

いつもブログを読んでくださいましてありがとうございます!

 

ここ最近は全く更新できていないのに、

ありがたいことにブログをフォローしてくださる方がいらっしゃって嬉しい限りです。

 

また小説を更新することがありましたらお知らせしますので、それまでお待ちくださいませ。

 

 

しかし、今回の本題は、小説ではなくYouTubeです(笑)

 

 

2022年の大晦日に蕎麦打ちをやりました!

 

蕎麦打ちをやろうと思った経緯は動画内でお話ししていますので、

是非ともこちらの動画を見ていただきたいです!

 

 

 

 

今年はこんな企画を撮りたいな、という案がすでにいくつか出ておりまして、

動画を更新するたびにこちらのブログでも宣伝させていただきたいな、と思っております。

 

 

小説メインのブログのつもりで作ったアカウントですが、

動画を通して私の日常を知っていただけたらな、と思います。

 

 

 

 

実は、二転三転ありまして、

現在は派遣で働きながら動画の編集のお仕事をしております。

 

編集仕事はまだまだ少ないですが、

私の目標は、編集仕事である程度稼げるようになることです。

 

実は、小説を書くようになった経緯ですが、

小説をたくさん更新していた当時の仕事は電車通勤だったため、

通勤時間や電車を待っている時間にたくさんの小説が書けました。

 

しかし、当時は介護のお仕事をしていましたが、

2020年の年末に腰を傷めてしまいやむを得ず退職。

 

2021年は安静にしつつ小説を書いたり、その頃から動画の編集を始めたりと、

腰を傷めたことにより色々と生活スタイルが変わってきました。

 

2022年より車の運転をするようになり、そのおかげで車通勤になったため、

通勤時間の執筆ができなくなってしまいました。

家に帰れば動画の編集、というような毎日を送っていると、なかなか小説が書けない。

頭に案が浮かんでも、すぐに書けずに書く頃には忘れている、

なんてことがしょっちゅう(笑)

 

壮大な言い訳ではありますが、

なかなか更新できない理由がこれです(笑)

 

 

いくつか頭に案があるけど書けていない、なんてものがありますので、

過去の作品を読んだり、YouTubeを見たりして、

小説の更新をお待ちくださいませm(_ _)m

 

 

新年の挨拶とYouTubeの更新、壮大な言い訳で長くなってしまいましたが、

本年もよろしくお願い致します。

 

 

 

 



 春休み編。割と現実主義の小島が珍しく最後にタラレバしてます(笑)


 ※小島目線です。


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 俺の初出演ライブのグループラインがようやく出来て招待の通知が来た。
 グループラインのメンバーを見る限り、特に初対面の人はいなかった。笹倉さんはまだあんまり話したことないけど。


篠『今回は俺がボーカルやる。候補曲はギターの数の少ない曲、キーボードとベースはそんなに難しくない曲。ドラムの笹倉さんは経験者だったよね?鬼ムズでもいいね??とりあえずアイドル曲は却下!!』

笹『篠崎さん鬼畜すぎますー!!』
笹『TOKIOの曲ならみんなまだ聞きますよねー!!本音を言うならキスマイとかジャンプとかやりたいですけど!!』

紗『アイドルの曲って難しいんだよー、キラキラしてるから絶対キーボードとかギター大変だよ!!私もベースも絶対追いつけない』
紗『小島くんやりたい曲ないのー?』

健『先輩が練習曲として渡して来てくれたあのバンドのあの曲なら…』
健『あとはみんなに合わせます。』

紗『もっとやりたいこと押し通しちゃっていいよー、まあ特にないならいいけど』

健『まだ初めてなのでお手合わせ程度で…』

笹『じゃあTOKIOやりましょー、みんな好きでしょ宙船とか』

篠『分かったから、じゃあTOKIOから2曲ね。選曲は任せる。』

篠『じゃあ小島くんから1曲、俺と藤枝で1曲ね。』
紗『じゃあ私〇〇の△◇やりたい』
篠『おい、俺にも曲選びさせろ』


※ジャニーズ界隈の説明ここでしてます。この世界のジャニーズのバンドグループはTOKIOと7 MEN 侍しか存在しない…(笑)
『さくらと阿部のオタク歴』
 
 
 
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 1月のテスト期間前。
 まだ授業のあるうちにバンドメンバーで集まって、演奏する曲のバンドスコアを受け渡しを行った。基本的に自分がやりたいと言ったスコアは自分で調達。それを人数分コピーしてバンドメンバーに渡す。そして全員が揃った時かグループラインで練習日を決める。
 ライブ出演が決まると大体どのバンドでもこの作業があるらしい…。
 
 
 テスト期間だったこともあり特変なく時間は過ぎていき、春休みに入った。
 
 大学生の休みは長いことで有名だけど、忙しそうな人が1人。それは藤枝先輩だ。
 
 
 アルバイトと先輩たちの卒業ライブ出演、新歓ライブの練習、とやることが多すぎるらしい。状況としては篠崎先輩も同じだが、藤枝先輩とのアルバイトの量の差が違い過ぎたのだ…。
 
 
「俺の個人練ですし、先輩は少し休んだらどうですか?」
 
 
 2月の中頃、またピアノ練習に付き合ってくれるとのことで、あの新宿のスタジオに来た。卒業ライブで使うというキーボードを返す別の目的もあるのだけど、先輩は疲れた顔をしていた。どうやら今日の午前中に卒業ライブのスタジオ練習を終わらせてきたらしい。
 
 
「いいの、毎日バイト生とお客さんとしか会ってないんだもん。先輩たちと会うと気を張っちゃうから他の人に会って気晴らし。あとピアノの音が心地いいからさ、ここ好きなんだ。」
 
 
 色々ともやもやする発言だな…。
 つまり、ほぼ毎日北斗くんに会っていて一緒に過ごしている訳だし…。俺には気を張らない、ということなんだろうけど。だから気晴らしなんだろうけど。しかもピアノの上手い下手関係なしに音が心地いいときたか…(笑)
 
 いいんだか悪いんだか…。
 
 
 俺の練習をまた右後ろから見てるだけ。俺としてはそこにいられると逆に集中できないから困っているんだけれども…。
 
 
 そんな感じに練習時間を過ごし、終了時間がきたらまた割り勘でスタジオ代を払い、駅に向かっていた。
 
 
「先輩、この後の予定は?」
「まあ家で卒業ライブの練習くらいかなー。今日はバイトないからまだ楽な方」
「バイトない日に練習してる感じですね。オフの日あるんですか?」
「あんまりない」
 
 
 即答だった。あんまり休めてないことを悟った俺は、駅のすぐ近くのカフェにでも寄っていきますか、と先輩を誘った。
 
 
 割と自然に誘えたと思う。休みの日に練習に付き合ってくれてる時点で2人きりではあるし、本当に先輩のことが好きなら、カフェデートで俺の気は休まるだろうし。
 
 距離をもっと縮めたかった。
 友達作り目的でサークルに入った訳だし、飲み会に参加すれば少しは親交が深まると思う。でも、飲み会は高くつくからあまり行きたくない…。
 
 
 
 
 下心丸出しで入ったカフェは、普通のチェーン店で特別オシャレではないけど、俺らのデートにはぴったりだろう。
 
 窓際の席で向かい合って座った。
 
 
 
「そういえば先輩ってなんでスタバでバイトしてるんですか?カフェなら色々あるじゃないですか」
 
 
 たしか北斗くんが高校の頃からバイトしていたのは知ってる。彼のスタバでのバイトは男子生徒間では割と有名な話だったから、あまり接点のない俺でも知ってた。
 
 
「なんでって、家の近くだったから。時給もまあまあいいし」
「え、じゃあ先輩の家って大学近くなんですか?」
「最寄りは桜新町」
「近…」
 
※大学は駒澤大の設定です。
 
 
「まああとは高校の頃からやってたのもあるね。だから1年ちょっとでマネージャーやれてるの」
「そうなんですか…」
 
 
 たしか先輩の地元は埼玉。高校生の頃は埼玉の店舗で働いていただろうから、北斗くんはさすがにいないはず。
 あのお店に異動して一緒になったってところだろう。
 
 …ということは、彼と出会って1年くらいか…。
 
 
 まだ先輩と出会って数ヶ月しか経っていないんだ、北斗くんに負けてしまうのも無理はない。
 
 
 って、なんで北斗くんのことばっかり考えているんだ。今は先輩との時間じゃないか。
 
 
「しかし、土日はほとんどバイト入ってて、平日も結構入ってるんですよね?教職も取ってるのによくやれてますね…」
「どうせ学生だから働ける時間も額も上限あるもん、年末は調整のために控えてるよ??」
「いつ勉強してるんですか?時間あります?」
「テスト前詰め込み方ですー」
「なんだ、意外とそういうことするんですね(笑)」
 
 
 先輩はそう言うとへへ、とくしゃっと笑ってきた。さっきも気を張らない、と言っていたし、俺に気を許してくれているんだな、と思うと嬉しくなってきた。
 篠崎さんとも仲良さそうだったし、気を許している仲間の1人になれただけ1歩前進だ。
 
 
「小島くんは?バイト始めたばかりだもんね、頑張ってる?」
 
「お陰様で、賄いが貰えるから頑張れてます。」
 
「やっぱり男の子はそういうの目当てだよねー(笑)身体おっきいからたくさん食べるんじゃない??まだ一緒にご飯は行ったことないもんね、飲み会もいつも帰っちゃうし。」
 
「まあ人並みです、身長はよく寝るから伸びてるだけ(笑)」
 
「そのうちスタジオ帰りにバンドメンバーでご飯行こう?普通にみんなでご飯行きたいし」
 
「そうですね。笹倉さんとまだそんなに絡みないんで、彼女とも話してみたいです。」
 
「本音を言うと一緒にお酒を飲みたいけど小島くんまだ未成年だもんね(笑)」
 
 
 
 ライブ後の飲み会に来て欲しい。
 先輩はそう言ってた。
 
 
 俺が飲み会を断るのは、まだ未成年でお酒が飲める訳じゃないのに、高いお金を払ってまでご飯を食べに行く気になれないからだ。
 でもまあ次の新歓ライブなら、自分のデビューライブになる訳だし、行ってもいいかな、とも思っていた。
 
 
「じゃあ次のスタジオ練はみんなでご飯行こうか、親交会!!」
「あ、はい…」
 
 
 
 目の前でやったー、と嬉しそうに話す先輩の笑顔にドキッとしたし、久しぶりに胸の奥がキュッと動いた気がする。
 
 
 そういえば、もうすぐバレンタインだ。
 最近は逆チョコも流行っているしありじゃないか、と思ったけど、果たしてどうだろう??
 
 
 でも、本来は女性である先輩から貰うべきチョコだから、あまり俺から動いても仕方ないか。告白されたらホワイトデーにお返ししよう。話はそれからだ。
 
 
 バレンタインのことを考えると顔がニヤついてしまう。絶妙に心の内を隠しながら、これから起こりそうな未来を想像しながら、先輩とのお茶の時間を楽しんだ。