母が亡くなり、
さくらと実家で二人暮ししていた頃のこと。
私はドールにハマり、数も多くなったので
部屋の整理を余儀なくされた。
色々と家具の位置等を変えた結果、
今までリビングに置いていた
"人がダメになるクッション“を、
私の部屋に置いた。
“人がダメになるクッション"は、
実家に住む前、さくらがハマっていた。
実家に来てからは見向きもしなかったのだが、
私の部屋に置いた途端、またハマった。
今までずっと夜は一緒に寝ていたのに、
クッションで寝るようになった。
ママは非常に寂しかった
さくらの代わり、という訳ではないが、
今までさくらが寝ていた場所に、
ドール友達が作ってくれたドール布団を置いて、
愛でているドールを寝かせた。
いい歳こいた女が、
"ドールと一緒に寝る“というイタさは
十分に自覚があるので目をつぶって頂きたい
すると、さくらに変化が現れた。
さくらまで、ドールと一緒に寝始めたのだ💦
もう、人がダメになるクッションで寝ることは
なくなった。
ドールは固いので、寝心地が悪かろうに。
さくらは昼夜問わず、ドールと寝ていた。
ドールがいるとはいえ、
さくらがまた一緒に寝てくれるようになったのは
非常に嬉しかった
『さくらはドールちゃんが好きなのね~』
と、能天気に思っていた。
ところが。
しばらくして、様相が変わってきた。
さくらの動きがどうにも怪しい。
少しづつ、ドールちゃんの掛け布団に
入り込もうとしている…
そう。
さくらはドールちゃん等どうでも良かったのだ。
ドールちゃんの布団が欲しかったのだ
そんなに欲しいならば、と
ドールちゃんはドール用ソファーに移動させ、
さくらに布団を譲ってあげた
さくらは、とても満足そうだった
しばらくドールちゃんの布団を満喫していた。
その後、マイメロのクッションを
買ってあげたら、あっさり興味は移った
ドールちゃんの布団は、邪魔だと言わんばかりに
足で追いやっていた…
“欲しいものは自分のものにする"
それが、気まぐれワガママお嬢様
私の愛すべきさくらだった
とはいえ、ドールちゃんとは仲良しでしたよ