ご注意:【1】~【33】の記事は、自らが経験した死産からどのようにして立ち上がってきたのか、お腹の中の娘が教えてくれたことを考えながら綴っています。経験したありのままを書くことで、誰かを不安にさせたり、傷つけてしまったらどうしようと悩みました。でも、私が同じ経験をした人から救いを得たように、今苦しんでいる誰かを助けることができれば、私と同じことになって欲しくないとの思いから、赤裸々に体験談を記事にしています。不安な方は、ここでストップしてください。  

 

 

 

死産後、仕事復帰予定日に心が追い付かず復帰できませんでしたが、オフィスに呼ばれ、立ち寄った際の出来事です。

 

職場仲間と話し、いつしか私の顔に笑顔も戻り、お花やギフトを抱えながらオフイスを後にすると、

 

ビルの駐車場内で私の妊娠を知っていた別の職場の女性にバッタリと遭遇しました。

 

彼女は花束やプレゼントを持っている私の姿を見て、

「Congratulations!(おめでとう!)」と笑顔で声をかけてきました。

 

私は、動揺を隠しきれず、

 

「あ あ あのね ちがうの ちがうの」 

 

瞳に涙を浮かべている私にハッと気づいたのか、

 

私が「I had stillbirth (死産したの・・・)」というと同時に

 

「I'm so sorry! I'm really sorry!!」とものすごい勢いで慌てながら謝ってきました。

 

彼女は娘が無事に誕生したものだとばかり思っていたのです。

 

彼女はその後、「私は最低な人間だ!本当に最低だ!自分のしたことが信じられない!」と、他の同僚に勘違いしたことを打ち明けていたそうです。

 

私は、知らなかったらそんな勘違いあるよねと思ったので、何とも思いませんでした。

 

一体何が起きたのかわからないといった彼女の戸惑いの表情が見え隠れしたので、

 

こうなったら彼女に何があったか話そうと、重症化した妊娠高血圧腎症にかかって大変だった話をすることにしました。

 

すると、彼女の友達も妊娠中に私と同じ病気にかかっていたことを教えてくれました。

 

私はそのお友達と赤ちゃんは無事だったかと尋ねると

 

元気な赤ちゃんを産んだよ!と聞き、私は安心しました。

 

そしてその時知ったことは、

 

彼女の友人は、医師に仕事はもう休みなさい、今の段階ならまだ管理入院はしなくても大丈夫だけど、これからは毎日健診にきなさいと言われ、毎日病院に通っていたそうです。

 

この差は一体なんなのか

 

私とのこの大きな扱いの違いはなんなのか

 

主治医のY先生は、私が診察に通っている間、私の赤ちゃんを「奇跡の子」だと言いました。

 

だから大切にしないさいと。

 

多発性の大きな子宮筋腫を抱え、開腹手術を2回もしている私が赤ちゃんを授かるとは思ってもみなかったようです。

 

そう思っていたのなら、なぜしっかり私と娘を管理してくれなかったのでしょうか。

 

なぜ私を入院させなかったのか。

私と同じ高血圧の妊婦さんは「仕事を休んで毎日診察に来なさい」と言われ、

 

無事に赤ちゃんを出産しているのに

 

なぜ私には仕事を休みなさいと言わなかったのか

 

あんなにしんどいと何度も伝えたのに、なぜ毎日歩けと言ったのか (歩けなかったけど…)

 

大切にしなさいというならなんで大切に扱ってくれなかったのか

 

私のラストチャンスだったのに。

 

もう受精卵はないのに

 

私はもうじき43歳になるのに

 

この妊娠が終わったら、子宮全摘を考えるようにと体外受精のC先生にも言われていたのに

 

私は希望も、赤ちゃんとの未来も失いました。