こんにちは 


今朝はちらほら雨が降って、
少しは涼しくなるかと思っていたのに・・・
今は

気温の変化に体がついていかない今日この頃
体のだるさは「夏バテ」ではないと自分に言い聞かせつつ
出勤してきました。

最近のご相談で多いのが、

・通院介助算定基準について
・緊急時訪問介護加算について

それぞれのケースによって解釈がちがいますが、
頭を抱えるような依頼の多い事・・・
私だったらどんなプランを立てるだろうかと考え、
根拠と経験をベースにお答えしていますが、
介護保険制度の非情さや、
意味のない細かさに憤りを感じることもあります。

「必要な人に必要なサービスを」
提供するための制度と言われていますが、
現場の方なら
「介護保険の枠内では、そのひとらしく生きていただくためのサービス提供は難しい」
と言うことでしょう。

法を検討する方に、是非ヘルパー講座を受講していただき、
実習を体験して、現場の状況を見ていただきたい。

雨風がしのげるところに住み、必要最低限の栄養をとり、
介護者の都合での入浴や排泄介助を受ける。
汗をかいても着替えることもままならず、
着たい服も着れず、行きたい所へも1人では行けず、
逢いたい人にも逢えない。

時々で良いから温かい食事を誰かと一緒に食べたい
可愛い孫に自分で選んだプレゼントをあげたい
大好きな映画を、映画館で見たい
いつもいっていた所にお花見に行きたい

自立支援のサービスでは可能な上記のことも、
介護保険制度では提供できないことばかりです。

人として、その人らしく生きて行ける世の中になることを祈りつつ・・・


今日の問題です。



第24回 こころとからだのしくみ 問題 97

マズローの欲求階層説に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 承認欲求は生理的欲求である。

2 最下層にあるものは自己実現の欲求である。

3 欲求を4段階に分類している。

4 所属・愛情の欲求は最上階の欲求である。

5 安全欲求は欠乏欲求である。

【解説】

1 承認欲求と生理的欲求は、マズローの欲求階層を構成している欲求段階であるが、同一階の欲求ではない。承認欲求は、マズローの欲求階層説の上から2段目の欲求であり、生理的欲求は最下層にある欲求である。

2 最下層にあるものは生理的欲求なので誤り。自己実現の欲求は最上層の欲求である。

3 「4段階」というのが誤り。マズローは欲求を5段階に分類している。

4 「最上層」というのが誤り。所属・愛情の欲求は、上から3段目の欲求である。最上層の欲求は自己実現の欲求である。

5 下位の4段階、すなわち生理的欲求から承認欲求までは、これらの欲求が欠けることで欲求不満状態を引き起こすことから欠乏欲求と呼ばれ、最上層の自己実現の欲求のみが成長欲求として区別される。

【解答】  5

この問題では、マズローが1954年に提唱した欲求階層説に関する知識と理解が問われている。マズローの欲求階層説は五つの段階に整理されていること、下層部ほど人間としての生存に不可欠な基本的欲求であることを理解できていることがポイントである。

(中央法規出版 介護福祉士国家試験 過去問題集より)


マズローの欲求5段階説

マズローは、上図のようにヒトの欲求を5つの階層に分けました。そして、ヒトは下位層の欲求が満たされると、より上位の欲求を満たすための行動をとる、という仮説を唱えました。

1)生理的欲求

ヒトが生きる上で必要不可欠な欲求であり、食欲等が該当します。

仮にあらゆる欲求が満たされない場合、この生理的欲求が顕著に現れ、他の欲求は存在しなくなるか、背後に押しやられてしまいます。

キーワード“仕事”からみた例示
 食べるために職業を得たい、といった欲求。

2)安全の欲求

安全、安定した状態を求め、危険や恐怖を回避したいという欲求。次のような物が範疇化されるとマズローはいっています。

「安全、安定、依存、保護、恐怖・不安・混乱からの自由、構造・秩序・法・制限を求める欲求、保護の強固さ等々」

キーワード“仕事”からみた例示
 雇用の安定、賃金保証された仕事に就きたい。

3)所属と愛の欲求

友情や愛情を得るために集団に帰属したい、という欲求。

所属する集団や家族においての位置を切望し、その目標達成のために、一生懸命努力することになる、とします。

キーワード“仕事”からみた例示
 安全の欲求が満たされると、その組織に属していることを実感したい、といった良好な人間関係や信頼関係を築くことを求めます。

4)承認の欲求

自己尊敬、自尊心、他者からの承認などに対する欲求・願望。

これらの欲求は次のように2分できます。

(1)強さ、達成、適切さ、熟練と能力等に対するもの。
(2)他者から受ける尊敬とか承認を意味する評判・信望、地位、名声と栄光、優越、承認、注意、重視、威信、評価などに対する願望。

キーワード“仕事”からみた例示
 自分の仕事を周囲から認められたい。社会から認められたい。地位や名誉がほしい等々。

上記1~4の基本的欲求は、欠乏動機に促され、他の人間によってのみ満たされるものです。ところが、次に説明する最上位の自己実現の欲求は成長動機に促され、他人はむしろ欲求充足の妨げになる、とさえ考えられています。

5)自己実現の欲求

ヒトは自分がなりうるものにならなければならない。ヒトは、自分自身の本性に忠実でなければならない。このような欲求を自己実現の欲求とよぶ、とマズローは言っています。

当該欲求は下位階層の4つの欲求が先立って満足された場合に、それを基礎にしてハッキリと出現する、とします。

マズローは、自己実現者という表現で普通のヒトと対比していますが、普通のヒトの場合の動機づけは自分の欠けている基本的欲求を満足させるために努力するものとし、自己実現的人間の場合は、基本的欲求の満足については何ら欠けるところはないが、それでもなお彼らには衝動がある。普通の意味でではないが、彼らは働き、試み、野心的である。彼らにとっての動機づけは、人格の成長、性格の表現、成熟、発展である、としています。 

 

如何でしたか?
『マズローの欲求の5段階説』
介護の教科書には必ず載っていますね。

娘は高校の授業で習ったといっていました。

誰にでもある欲求。

その欲求をどう充たしていくのか。

その充たし方が大切だと思っています。

長々お付き合いいただきありがとうございました

今日はこの辺で

           kawaoka