『阪神ファンとダイビング』 を読んで
画像>ドジャースのパレード模様:読売新聞提供
2025年ワールドシリーズはドジャースが2連覇して再び豪勢なパレードを
ロスアンゼルスで敢行した。こちら日本でもソフトバンク(以下SB)が来週頃
福岡の目抜き通りを優勝パレードする。選手も観衆も満面笑みを浮かべて、この
歴史的瞬間に酔う事だろう。10年前だか阪神タイガースはセ・リーグ優勝しただけで
パレードをし、日本シリーズでは敗北して失笑されたが、流石に今年は爆発的強さで
リーグ優勝したのにパレードはしなかった。ワタシ等は関東人なので東京のチームが
優勝した場合銀座パレードと思う。関西のチームが優勝した場合は御堂筋だと
ばかり思っていたが、御堂筋パレードしたのは1959年鶴岡南海ホークス一回だけ
なんだそうな。以後は南海が再び優勝しても、在阪の阪神や阪急ブレーブス、
近鉄バッファローズが(日本シリーズ制覇なし)優勝しても挙行しなかった。
と言うより挙行できなかったのは関西チームは4つ全部電鉄会社で縄張りやライバル
意識が強く、遠慮したのだろうと作者の井上章一氏は言っている。
あと汚い川の道頓堀に水中ダイビングするのは1985年阪神タイガースが日本シリーズ
を制覇した時で、多くのファンがお堀に飛び込んだ。一番真弓、2番弘田、とアナウンスし
ながら次々飛び込む。3番は飛ばして4番掛布、5番岡田、6番・・・・・、なぜ3番バー
スのアナウンスはないのか。史上最強の外人助っ人、三冠王でMVP こんな打てる外人は
かつて来日したことはなかった。そしたらバースの身代わりを見つけたファンが数人で担
いできて道頓堀に放り投げた。「3番 バース!」それがケンタッキーのフライドチキン、
カーネル・サンダース人形だったのである。
サンダース人形は放り込まれて、浮いてこなかったし、数年は泥底に埋まっていた。
カーネル・サンダース人形が掘り出されたのは2009年である。真っ黒でボロボロ
見つかった時は上半身だけで左手もない状態だった。暫くは保管してイベントに活用して
いたが、余りに劣化が酷いので2024年住吉神社で人形供養して燃された。
その時KFCの社長も参列していたから、関西人は懐が深いと実感。
画像>ボロボロになったサンダース
さて井上氏はこの本の中で、史上最強の外人助っ人バースのことについて書いていて、
あの豪球江川投手でさえ、敬遠しろと指令され、涙ぐんでそうした恐ろしいバッターだった。
江川はバースと勝負したかった。巨人軍は王貞治の日本ホームラン記録を守りたかった。
プロスポーツの世界でもこんなけち臭い考えは蔓延っている。
――――バースが日本に来て名前表記についてもめた。Bassだからバスである。
関西の当時4電鉄会社は当然バスも走っていた。もしバースがチャンスで打てないと
マスコミはバスノロノロ、バス停車、バス空回りとか、面白おかしく報道するに
決まっている。それは電鉄会社にとって致命的だった。そこで本人の承諾を得て
バース表記で登録した。私は最初、関西人は嬉しいことや祝うことがあると川へ飛び込む
習慣、伝統を持っている県民性(ここでは府民性)であると思っていた。野球に限らず
よく他のスポーツ、オリンピックやサッカーでも優勝すると狂ったように戎橋からお堀へ
飛び込む話を聞いた。しかしそんなことはなくて1985年のタイガース優勝の時から
始まった行事だと知った。タイガースが優勝すると周りの商店街では人形を川へ放り込ま
れないか戦々恐々としている。食い倒れ太郎など高額な人形なので損失は大きい。
画像>くいだおれ太郎
不二家のペコちゃんも危ない。薬屋のサトちゃん(象)…・キャラクターは多い。
因みにKFCのカーネル・サンダース人形は1985年に持ち去られて以来、しっかり土台
に釘を打ち付けて、持ち去られないように処置した。水の都大阪ならではの出来事であり、
以後汚い川(お堀)のイメージを一掃するため、現在の道頓堀はプールのように泳げる
程澄んだ流れに変わっていると言う。
動画>六甲おろし
タイガースの球団歌♪六甲おろしは歌が出来た頃から甲子園で歌われたと思われがちだが
実は1985年向かうところ敵なしのシーズンからである。応援歌は皆をまとめる上で
重要な要素を締めており、打倒巨人を目指すうえで大切なアイテムだった。
然し作詞は関東の人で巨人ファンだったと言う。六甲おろしは最初のタイトルでは
なかったし、阪急球団歌も♪出だしは六甲おろし~~で始まっていたと言う。
そういう事に気づかなくても中々球場で皆が一体となって応援したことはなかった
と言える。1985年まではタイガースも阪急も長~い低迷時代があったからね。
因みに六甲おろしと言うのは我が町伊勢崎で(今年最高気温41.8度を記録)
冬吹く赤城下し(赤城山)と同じで空っ風の一種である。まだペナントレース中
六甲おろしは吹くことがあるが、その時はライト側からレフトに向かって
強い風が吹く。数年前ライトスタンドに入ると思われた打球がライトフライになり、
三塁からタッチアップした走者がノーバウンドで来た右翼手の送球でダブルプレーなんて
珍プレーもあったと言う。兎に角六甲おろしは甲子園の名物であり、関西人にとって
いいにつけ悪しきに付け重要な絆を持った山であり、歌であった。



