DVD「ルート29」を観て

 

 

散歩の途中GEOに寄って目ぼしい映画でもあればレンタルしようと思った。そしたら

 

綾瀬はるか主演の「ルート29」が目に入った。筋書きを読めば二人の女(一人は子供)が

 

母子対面を願われて、ルート29(姫路から鳥取)180㎞余を行く途中で起こる

 

ロードムービーとあった。この種の映画は洋・邦画問わずケッコー多い。それに私ら世代は

 

’60年代「ルート66」のアメリカテレビを見て育ってきたから、ひたすら関心が強い。

 

私は今でもアメリカで一番最初に建造された国道シカゴ~ロスアンゼルス間、大陸横断し

 

たルート66に熱い憧れを抱く。だからルート66キャップを被り、同じTシャツを持っ

 

ているし、ミニ看板も持っている。この間高崎を車で走っていたら(老舗精華軒を目指した)

 

道路沿いにルート66の看板を見つけ急停車した。どうやら店看板のようだったが

 

店内には入らなかった。ルート66グッズ類販売の店とは違うらしい。

 

所がルート29は期待と大いに反する、よく分からない映画だった。よく綾瀬はるかを

 

引っ張り出して出演OKを貰ったものだとも思った。役柄が対人恐怖症で、セリフも少な

 

く其れでOKしたのかな?本人は脚本を読んで最後に涙が出たと語ったようだが、どのへ

 

んでそんなシーンがあったろうか。童話のようなシュールな映画だった。

 

―——ストーリーは二人の女(一人は男の子のような女の子)が鳥取から姫路まで精神に支

 

障をきたした母を訪ねてのドライブロードムービーかと思いきや、移動途中突然現れた二

 

匹の犬を持ち、もう一匹の犬を探していると言うおばちゃんの願いを聞いて乗せる。所がこ

 

のおばちゃんが車を盗んで逃走する。でも姫路に着くまでに犬も見つかり、おばちゃんも登

 

場すると思いきやそれっきり。

 

二人は仕方なく歩いてルート29を行くわけだが、途中車が横転していてそこに閉じ込め

 

られていた老人を引っ張り出して助ける。この老人が寡黙で一切口を開かないが

 

水辺に出た時初めて口を開いた「カヌーに乗りたい」水上には10人ばかりの人がカヌーに

 

乗っていて、その老人はその人たちと一緒にどこかに行ってしまった。次からの内容も

 

アホらしくて書くのもオックー(洗剤CMで菅田将暉が言っている)なのでやめるか。

 

母親が会いたいと言うので連れて行った女の子との対面もこの映画全体を覆うシュールで

 

埋め尽くされており、綾瀬がどこで涙をこぼしたかというシーンは察しがつかない。

 

時は金なり、そう残された時間が多いわけでない私、後期高齢者には惜しい時間を

 

失ってしまったような敗北感だけが前頭葉にこびりついた。いつはがせるやら・・・??

 

いい映画を観た時、光は180℃拡張して輝く。楽しく面白くが老後のモットーだが

 

立ち止まって首を一ひねりも良かろうと言うものだ。最後の二人の別れのシーンだけが燦然と輝いていた。

 

 



 

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画像>ルート29 予告編