DVD小林旭「大草原の渡り鳥」を観て

 

 

我が家の周辺ではツバメが来て巣作りに飛び回り,川の鴨の鳴き声も少なくなった。

 

鳥だけが世界を飛び回ると思ったら、ヒトの渡り鳥シリーズで昔日活の小林旭が人気を呼んだ。

 

映画の全盛の時代日活は石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎をダイヤモンドLineと命名し

 

年間で相当数の映画封切っていた。その一角赤木圭一郎が不慮の事故で亡くなり、

 

映画に斜陽化が進むと日活はロマンポルノ、東映はやくざ映画路線に切り替わった。(チャンバラ映画の終焉)

 

子供の頃日活映画で裕次郎や旭の映画を観たことがなかったが、(殆ど洋画だった)圭一郎の映画は

 

知人に株券を貰って一人夜見に行ったことがあった。すっかり彫の深い顔立ちに魅了され、

 

ファンになった。「見たのは抜き打ちの竜だった」後不幸に撮影所の鉄扉にゴーカートに乗っていて激突

 

帰らぬ人となった。

 

 

 

 

 

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さてギターを持った渡り鳥の小林旭は西部劇をイメージした映画で北海道を舞台にしている。

 

いつも旅先で悪共が善良な市民を痛めているのを見かけ、助けた後見ままに馬上の人となって

 

次の所にさすらう。本人も拳銃を所持しているし、悪漢どもも拳銃を矢鱈と連発する。

 

乱闘格闘シーンは初期のことだから、どこか歌舞伎調でリアル感もない。所謂この二つは

 

マンガチックである。勿論西部劇のように恋愛を絡ませる今回のマドンナは浅丘ルリ子である。

 

二人は映画を通じて恋仲になったが、会社の方針で一緒になることが出来なかった。

 

小林旭はその後美空ひばりと結婚するが、ここにやくざが介入したので、旭は云々言えなかった。

 

興行権はこの世界の人々が握っているケースが多かったからである。あの頃のスターは誰もカッコ=

 

良くて豪快だった。歌は挿入歌として必ず吹き込んでいたし、大画面で見る主人公は少年の明日の夢を

 

すぐにでも叶えるように見えた。裕次郎、圭一郎がなくなった今、小林旭は健在である。

 

私の会社の昔の同僚は旭の大ファンでコンサートがあると出かけた。出口でサインを求めて待っていて

 

出て来たのでお願いしたら、体よく断られてしまったと聞いたことがある。それでも旭のファンを続けていたから

 

この同僚は真のファンだと尊敬した。私なら即や~めたとファンの看板を取り下げたと思う。

 

最も私はサインを求めてそこまで情熱的にはなれない人種ではあったが・・・・・・。

 

この映画には少年が出ていて馬上でギターを担ぎ、悪者どもを成敗したので、立ち去る旭に向かって

 

少年がアメリカ映画「シェーン」のように叫ぶシーンがある。九十九坂の真下を旭が行くのに

 

その後は追おうとはせず、真上から旭を見下げて名前を叫んでいた。「行かないで!」なんという違和感。

 

流石無国籍マンガチックなアクション映画。昭和30年代の貴重な映画がDVDで見ることができた。

 

 

 

 

 

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