『アルコール・アゲイン 越乃寒梅』

 

 

私はアルコール摂取を4~5年前から止めていた。元々アルコールは強くなかったし、飲まず

に居られない質でもなかった。しかし最近マイワイフが調理酒にしようと4合の酒を買っ

てきた。食品価格が3割引きだと聞いて買い求めたと言う。買わないとこの酒は廃棄になる。

スーパーの捨てる食品ロスの量は半端ではなく、社会問題になっている。無駄に多く

製造し、仕入れもする。食品だから賞味期限を守らないと厳しい。

もしかしたらゴキブリ亭主が飲むかもしれないと酒を買ってきたのかも知れなかった.

アルコールは飲まないがノンアル・ビールはたまに飲む。若い頃日本酒は飲んでいたが

ビール缶収集が始まってビール一辺倒になった。マイワイフが買ってきたのは「越乃寒梅」であった。幻の酒と昭和の時代飲むとき、絶賛していた。それをマイワイフは覚えていて

もしかして?と思い買ってきたのかもしれない。

私が美味しそうに酒を飲む姿が懐かしく感じられたのかも知れない。

「越乃寒梅」それを目の前に付きつけられた日には、飲まねば昭和男の名が廃る。オイオイ、嬉しいやら悲しいやら長年禁酒をしている身には、馬の首に下げられたニンジンに等しかった。こんな銘酒は人生でそう多くは飲んでなかったし、せいぜい一桁であろう。4合瓶は始めてだったが、100ccのコップで冷酒を飲んだ。いや~うまか~。クリアで飲み口さっぱり。雑味を感じないすっきり阿賀野川の酒。アルコールアゲインが始まった。そして4合瓶が無くなる頃、今度は一升瓶の越乃寒梅を買ってきた。定価で売れないと3割引きで社員に売るのだそうだ。決して安酒にして

店頭には出さない。それで売れなければ排水溝に流される。それでは忍びないので

マイワイフが買ってきた。久しぶりの名酒を飲んで余りに旨い、旨いとゴキちゃんが言うものだから、今度はチョット毛色の変わった一升瓶を携えてマイワイフは仕事から帰ってきた。それが何と越乃寒梅の「さい」と「あまね」文科系でもこの漢字は読めなかった。酒に疎い私は越乃寒梅は吟醸だけだと思っていたが、女性向けとかヤング向けとか企業努力しておる。日本酒は昨今、不人気の中昭和の時代、大量生産をしないで地道に丁寧に

地酒作りに専念した石本酒造が今なお健在であったのが嬉しかった。

 




 

画像>越乃寒梅、八海山、久保田が三大新潟名酒と言われる。後者二つはまだ飲んだことがない。