ケーリー・グラント「めぐり逢い」を観る
オールドファンなら懐かしいケーリー・グラントとデボラ・カーが共演した「めぐり逢い」を観た。
共にイギリス出身の紳士と淑女だが、私はデボラ・カーとエヴァ・ガードナーを勘違いしていて、あれ?
デボラ・カーなんて若い頃は品があって、美しい女優だったんだとみていた。私がデボラと間違っていた
エヴァ・ガードナーの方はツーンとすまして、気取った下品さが鼻を衝く女優だった。役柄がそうだったかもしれないが
後年のエヴァだったので若い頃は知らなかった。それがデボラと間違ったわけだから、彼女には申し訳ない偏見を抱いていた。
「めぐり逢い」でテリーを演じるデボラは率直で、ユーモアも分かる品性豊かな歌手役だった。映画の歌は
その頃よくあった他の歌手が歌っていたが、名曲になっている。相手役のニッキー(ケーリー・グラント演じる)
の祖母の家でその伴奏に合わせ歌う。祖母とすっかり意気投合、プレイボーイとして名高く、少しばかり絵を描くので
そのパトロンと婚約していた。ニッキーの素顔に段々引き寄せられ、人が好過ぎるフィアンセから遠ざかり、テリーは
戸惑う。何せ豪華客船にそれぞれ一人で乗り込んだ豪勢な旅だから、時間と暇を持ち合わせている。その場限りの
恋に終わらず下船したらエンパイア・ステートビルの最上階で会う約束を取り交わし、二人は別れた。
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映画は起承転結を土台に展開していく。矢張り二人はめぐり合えない。よくあるパターンは女性の一人待ち映画が多いが、
めぐり逢いは男の一人待ちで憐れ、真っ暗になった閉店まで待った。長い間苦々しく思い、テリーが約束を破ったと
勘違いしていたが、クリスマスの日テリーの住所を突き止めて、亡くなった祖母の遺書に沿ってショールを手渡すため
テリーの家を訪れた。約束のその日テリーは遅れそうになったのでタクシーから降りて、行く途中交通事故に会い、
足が動かない体になっていた。テリーの家での二人の会話は空々しく、嫌みたっぷりのニッキーと誇りを守るテリーとの
平行線の絡み合い。観ているこちらも煮え切らぬ焦燥感でやきもきする。そして腹を立てたニッキーがソファから
立ち上がらないテリーに奇異を感じて、別室のドアをオープンすると、自分が描いたテリーをモデルにした絵が飾られていた。
画廊が言うには「足の不自由な女性に譲った」と言う話を聞いていた。二人の心はやっと素直になり、再びめぐり逢って
熱い抱擁を交わすのだった。
動画>当時二人の恋愛は不倫とみなされ、キッスシーンは船の階段上。腰から下しか写さなかった。再会の時は二人とも
フィアンセから解放されてバッチリ存分に写されていた。めでたし、めでたし。

