群ようこ「音の細道」を読んで

 

昨年大活字本の「いねむり先生」上下巻をすいすい読めたので、さて次はなにを読もうか物色したが、

 

 

余りに冊数が多くて困惑した。そこで選抜するのに悪癖が出て、タイトルの面白さで借りて来たのが

 

 

エッセイ2冊「音の細道」群ようこ著と「老いては自分に従え」山藤章二著。多分読んだことがない作家である。

 

 

山藤氏はイラストが有名でよく週刊誌で見かけるが、群ようこ氏は1冊はあるないか読んだのお粗末さ。

 

 

エッセイは男性より女性の方が読んでいて面白い。感情的で論破する姿勢が元気溌溂、明日への活力を貰える。

 

 

その点男性エッセイは知識の切り売りが邪魔して読むのを中座する。今回も大活字本でありながら

 

 

読んでは止まり、開いては閉じる、読み切れないでいる。群ようこ氏のエッセイはすいすい読み飛ばして

 

 

どうにかブログには書けそうになった。読んで別段感動もの、関心物もない些細な日常の音に関わる

 

 

由なしごとだが、何せ年末年始は時間がコップから溢れるほどあり過ぎた。仕事をやめて初めての正月だったので

 

 

時空の配分に悩まされた。散歩、テレビ鑑賞、DVD 鑑賞、読書、シャドースイングとピッチング、水入りアレイで

 

 

腕力増強、発声練習・・・・・ついに年末年始一度も夫婦そろって買い物をしなかった。これも一緒に暮らすようになって

 

 

始めてのことである。オオカミも食わぬ内輪のことはさておいて、本編の群ようこの本だが「あの人は今」について一言。

 

 

群ようこ氏は私より4つ下だから世代的に見ていた芸能人は同じ。文面に出てくる歌手名も「安室奈美恵」「スピード」

 

 

「橋幸夫」「西城秀樹」「ピンクレディ」「天地真理」・・・。この章でようこ氏が心配しているのは、若い時過激な踊りを入れ

 

 

て歌う人は年取って舞台に立った時、動けなくて大変だろうと言う懸念である。先に挙げた6人はまだ激しい動きでもないが

 

 

近年のグループ歌手は歌より踊りに重きを置いているから、老後出演した時振り付けを覚えているか老婆心ながら

 

 

頭を抱えている。こういう内容はYahooBlogをやっていた時、沢田ジュリーのことに触れ、最近テレビには出ないが

 

 

舞台には多く立っていて、大分腹回りも大きくなって昔の頃の動きをするのは辛かろうと書いたら、交流していた

 

 

ブロガーからそんなことはない!と叩かれた。でも若い時激しい動きをして歌っていた歌手は「なつかしのメロディ」

 

 

何かで年老いて舞台に立てば、踊っていれば歌詞を忘れ、歌っていれば振り付けを間違えることはあり得る。

 

 

北島三郎御大など50回の紅白歌合戦出演を機に引退表明したが、あれは生出演での詞の間違いを回避するための

 

 

英断だったのだろうと思う。因みにようこ氏は女学生頃からビートルズ、ローリングストーンズ等ロックファンであったが

 

 

ある日北島三郎の「函館の女」を聴いて衝撃を受けた。しかし友人にはパキパキのロッカーで突っ張っているから

 

 

日本演歌のサブちゃんの歌が非常によろしいと言えなかった苦しさを「ビートルズと北島三郎」で語っている。

 

 

歌の良さはジャンルや国境を越えて耳に心地よいものは理性で押さえられないものなんである。私も「あの人は今」

 

 

と言う観点から言えば、前田武彦×芳村真理司会の「夜のヒットスタジオ」を毎週楽しみに見ていた世代だが

 

 

あの頃よく出ていた「奥村チヨ」や「中村晃子」が老いて画面に出ない。「いしだあゆみ」「伊東ゆかり」

 

 

「和田アキ子」「小柳ルミ子」「佐良直美」「小川知子」「黛ジュン」・・・亡くなられた「梓みちよ」「青江三奈」あの頃私より年上のおねぇさん

 

 

達が熱唱していた。歌は上手く詞も上手、曲も良くて無垢な10代の心に響いた。よく懐メロ番組があるが私は

 

 

容貌と声が変化した老歌手の歌を聴くより昔の映像で見る若々しい歌を見聞する方が好きだ。歌は世につれ世は歌につれ

 

 

あの歌が流行っていた時〇〇と一緒に歌ったなと遠い過去が思い出されるからである。もう一度「群ようこ」を読もうと

 

 

大活字本で「ぬるい生活」を借りて来た。今年は人の悪口、愚痴、過去のボヤキをやめようと決めているけど、中々70過ぎても

 

 

資質と言うものは抜けないようである。ぬるい生活をこころがけようこ。

 

 

 

 

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動画👇 この映画は群ようこの原作である。