県女子大公開講座「シドニー・ポワチエ」聴取

 

どこの大学もコロナ開けで4年ぶりに一般市民参加公開講座が再開された模様である。

 

玉村町にある県立女子大学でも例外なく始まり、

 

項目が幾つかある中で「黒人初のハリウッドスター、シドニー・ポワチエ」を選択した。

 

今ポワチエのことを知っている人はどれだけ生き残っているか?お読みのブロガーで

 

ポワチエの映画を見たことがある人ははたしているのか?気掛かりである。

 

少年の頃見た映画だけどポワチエって黒人ながらに知的さが体からにじみ出る男優だっ

 

た。今回聞けばバハマ出身で,両親はトマト農家を営んでいるが、出荷先のマイアミに

 

行った時2か月早く出産した。アメリカで生まれたので国籍がアメリカになった。

 

他の家族は全部バハマ国籍である。(移民の国アメリカはそういう法律)

 

18歳の時アメリカに出て、職を転々とし、バハマにはない黒人差別に嫌気がさして

 

ニグロシアターの募集広告を見て俳優の道を志すことになる。時は公民権運動真っ盛り

 

な時代。しかし黒人差別は何処も酷いもので、黒人は青年でも名前を呼ばれることなく、

 

白人は一律に「ボーイ!」と呼びつけたという。野球界でも黒人初の大リーガージャッキ

 

ーロビンソン(ドジャース)も戦っていた。今日は准教授・木下耕介先生がポワチエを

 

講義する中で代表作品として挙げたものを紹介する。「手錠のままの脱獄」(共演トニーカ

 

ーチス)「野のユリ」(黒人初のアカデミー賞主演男優賞を授与された。内容:放浪する黒

 

人青年が修道院建設に携わるヒューマンドラマ仕立て)怪優ロッド・スタイガーとの絡み

 

が面白かった「夜の大捜査線」(これでロッド・スタイガーがアカデミー賞を取ってい

 

る)如何にアメリカ、ハリウッド映画界が1960年代人種問題をモチーフにした映画に

 

強い関心を持っていたか計り知れる。「招かざる客」(スタンリー・クレイマー監督➡

 

アカデミー賞を獲得。内容:平等を唱える新聞社社長の娘が恋人の黒人青年を連れて来た

 

時の戸惑いを描く社会派ドラマ仕立て)等々・・・。私は少年時代すべて見ているが、

 

もう一つポワチエが出た映画で関心が高い映画を忘れてはいませんか?と言うのが

 

名曲ロック・アラウンド・ザ・ロックのBGMに乗って暴走する学生を描いた「暴力教室

 

」も上げて欲しかった。荒れた少年の心をリアルに捉えたこの映画には「コンバット」

 

に出演していたサンダース軍曹ことヴィック・モローの懐かしい姿も見れる。

 

帰ってきて観た映像ではポワチエはまだ若いのに渋い演技が引立つ。

 

 

 

画像>パンフ

 

 

 

画像>教室内のモニター

 

講演は黒人俳優がハリウッドで人種問題と戦い、迫害されながら現在両立する立場

 

に立った地位向上の軌跡を追究している。それに映画の中の配役でもプライベートでも

 

日常茶飯事軽蔑・差別されながらも気位高く、対等に振舞ったか熱く語った。

 

夜の大捜査線の中で黒人刑事のポワチエが偏見と差別の強い南部で捜査中、白人菜園オーナー

 

に殴られて即殴り返すシーンがあった。ちょっと前なら撃ち殺されても法律が守る

 

白人優先社会であったがオーナーは捨てセリフのみで何もできなかった。病んでたアメリカ社会は

 

このように映画を通して漸次変革して行くのである。黒人と白人が同じラインに立ったことを

 

強烈に印象づけるシーンであった。

 

現在は彼の後を継ぐデンゼル・ワシントンやモーガン・フリーマン等が

 

ポワチエ目指して頑張っている。デンゼルはアカデミー賞を獲った時、目標がポワチエで

 

あったと授与会場で公言した。勿論女優も白人に負けない演技で日夜頑張っている。

 

昨年引退していたとは言えポワチエが故郷のバハマで亡くなられたニュースが耳に入っ

 

た。心からお悔やみ申し上げます。あなたが演じた強い意志表示は徒手空拳で戦った公民

 

権運動家としても名前が消えることなくハリウッド映画を灯し続けることでしょう。

 

 

 

 

画像>映画「暴力教室」