スピルバーグ作「ターミナル」を観て

 

ストーリーは舞台とか若干の違いはあれど、実話をもとに創造された映画である。

 

JFK空港に降り立った主人公(ビクター役:トム・ハンクス)は母国が革命によって

 

消滅したことも知らず、入国しようとした。しかし東欧の国は無となり、パスポートは

 

無効、自分を証明するものはなくなった。空港を管理する所長の計らいでラウンジ

 

(67ゲート)は提供されるものの目的としたニューヨークでの用事が出来ない。

 

基になった事実のイラン人はフランスドゴール空港に足止めを食って、18年間過ごし

 

最終的にそこが死に場所になった。こちらは自分の証明書をひったくりに会い、

 

自国へ帰ることもフランス国内へ入国することもできなくなり、ずっと空港内生活を

 

送っていた。空港は未知の国への期待と冒険と言われるが18年間も留められた

 

イラン人にとって空港は快適な生活場所であったのだろうか?多分我々が思うほど

 

生活に支障をきたす場所ではなかったような気がする。支障をきたすならそこまでは

 

いまい。映画「ターミナル」の主人公も食物にありつき、友達ができ、屋根付き寝場所

 

トイレも水も事欠かなかった。目的はただ一つ。ジャズメン(サキソフォン奏者ベニー・ゴ

 

ルソン)のサインを直接書いて貰うこと。

 

大きな政治問題が背景にあって右往左往,行くに行けない戻るに戻れない、決して

 

大きな目的のため用を足さなければならないと言うのでもない。テーマが「待つ。」

 

日本の諺でいうと「待てば海路の日和あり」攻撃的でなくても、おのずから

 

時が経てば、目的の解決は開けるということか。舞台のJFK空港はホントの場所

 

での撮影したのかと思ったらセットだそうな。さすが金持ちスピルバーグ監督

 

2004年当時アラビアン・テロに怯えるアメリカ政府は許可を出さなかったので

 

仕方なくJFK空港に似せたセットを作って撮影を済ませた。映画はスッチー役

 

(フライト・アテンダントと言う)

 

キャサリン・ゼッタ・ジョーンズと付き合うまで進行するするのかと思いきや

 

こちらは今まで通り愛人と縁が切れず、主人公トム・ハンクスはスッチーの愛人の

 

計らいでもって、やっと1年余りの待機から解放されて、ジャズ・ホールに出向き、

 

念願のサインを得る。もうジャズメンのサインを求めた親父は亡くなっており、

 

空港に一年余り留められた割に最終目的が比較すれば大きいものではない。

 

母国(架空の国クラコウジア)は革命軍が滅びてパスポートは通用するようになり、最初は

 

出世しか

 

考えていないと思われた所長もそうでない人格になり、終わってみれば悪い人がいない

 

コメディタッチ、ヒューマンタッチのほのぼのムービーであった。モデルとなった

 

イラン人はシャルル・ド・ゴール空港を皮切りに難民申請やムショ暮らしがあって

 

短期間で送還されることも脱走することもなく、18年間も空港ロビー生活が

 

出来たなんて信じられない話である。だから世界各国から取材があって

 

スピルバーグやトム・ハンクスが直接会いに行ったかどうか知らないが、多額の契約金を払

 

って2004年頃映画製作を始めた。尚この映画は東図書館・名作シアターで上映されたも

 

のをレポートしている。最近頻尿に悩まされて、寝ているときだけでなく昼でも突発的に

 

尿意を催す。ずっと立っていたり、座っていたりすれば、頭は尿意を察しないのだが

 

下腹部の圧迫変化で察知してしまう。2時間が限度である。主人公がやっと雪の中

 

ニューヨークの街中へタクシーで向かうとき、最悪の尿意が来た。暗闇の中

 

テクシーでトイレに向かい戻ってくるとエンドクレジットが流れ、タクシーの後ろ姿が

 

映し出されていた。隣で見ているツレに聞いたら「無事サインは貰った」と言うことだった。

 

もっとグっと来る終わり方はなかったものか、スピルバーグ監督にしては感動今一つ

 

の作品だったように思う。クライマックスは見られなかったがフ~ンと溜息が出た。

 

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