ミイラ取りがミイラにならずスケルトン
数日前,うなされて起床したのだが、普段は起きた途端夢の内容は
忘れる。然しその夜の夢は脱尿後床に入っても、こびりついた
瘡蓋のように剥がれなかった.なんの夢を見たかと言うと
それは「ミイラ」の夢だった。最近読売新聞「時代の証言者」では
ずっと「バカの壁」の著者:養老孟司さんの人生が語られていて
東大医学部で解剖学を学んでいた先生は自ら人が亡くなると検体契約を
交わしている遺体を引き取りに行って運搬していたと言う。
医学生が生きた勉強のために人間の死体を潰さに観察できるいい機会である。
医学部の地下にはホルマリンのプールがあって、そこに将来の医学の為に
利用される死体がプカプカ浮かんでいると言う話を聞いたことがある。
そういう故人の意思を尊重して解剖時、肝に銘じて大切に扱って欲しい。
検体する遺族には葬式費用やお墓は一切いらない。大学医学部が賄う
画像:NATIONAL GEOGRAPHIC 2023.2月号>
私がミイラの夢を見たのは新聞で養老氏が人はもっと死体をじっくり観察する
べきだと言う発言の他に上記画像を寝る前に読んでいたからかもしれない。
こんなに燻製のようにいい状態で何千年も保存されて来たミイラは見たこと
がない。エジプトミイラよりずっと原型をとどめている。これが千体余り
スペイン領カナリア諸島の一島の洞窟に納められていた。18世紀スペインの
侵略者たちが入島しないまで永遠の眠りについていた。然し侵略者が来ると
ミイラは持ち去られ、粉にして不老長寿の薬として出回ったと言う。
だからもうこの島には一体のミイラもない。今回残されたグランチェ族のミイ
ラがCTスキャンすることになった。
カナリア諸島のミイラ作りは次の通り:
まず全身に動物の脂を塗る~腐敗を防ぐため鉱物、薬草、樹皮、リュウケツジュ
の樹脂を混ぜ合わせ全身に塗布。~体内の腐敗は火山灰や火山礫を詰め込んだ。
~脱水は日中十分に陽を当て、夜は焚火の煙でいぶした。~乾燥の行程が
終ると山羊の皮で包み、火山の溶岩洞に安置した。
すれば21世紀になってもミイラとして蘇る。私はミイラにしてくれなくてもい
い。灰を海か桜の満開の下に埋めて貰えるだけでいい。お墓はあっても百年は
もたない。私がいた記憶や思い出はせいぜい子や孫までで、宇宙も永遠では
ない。生命を頂き、生きられたことに感謝するしかない。
画像>
日本の文化の中にも仏教”即身仏”と言うミイラ化がある。拝み続け、モノを
食べず、静かに死んでいく。海外のミイラは亡くなってから周囲の人の
力でミイラ化するが、日本のミイラは座ったまま装束を着て徐々に死んでいく。
自殺に近いミイラ化。それをすることによってお上人,尊師は神格化する。
修業なくして並大抵の人では出来ない所業である。そう数は多くない。
動画>
暗~~い話題の後には大瀧詠一の名曲 A LONG VACATIONの中から
カナリア諸島で気分を一新、爽やかにお寛ぎを!


