斎藤幸平氏著 培養肉やウーバーのことや何か・・
今年に入って読売新聞を見てたら「培養肉開発 イスラエル国が主導」という記事があった。将来的に見たら人口に比し
て食物需要は足りなくなりそうである。そこを見込んで農業不適地で家畜飼料も輸入に頼るイスラエルでは
早くから培養肉に取り込む姿勢を見せ始めた。3Dプリンターで簡単に仕上がると言う。ステーキの原料が鶏や牛の細胞か
ら採取した培養液で出来上がる。
2週間置けばもう焼いて食べられる。ゼリーのような食感で決して不味くはなくモチモチして培養肉と言われないと分か
らないと言う。味は同じ、畜産は大量の水を使わず、殺戮をしないメリットがある。
そんな折、昨年図書館で借りて来た「ぼくはウーバーでねん挫し、山でしかと闘い、水俣で泣いた」という学者・斎藤幸
平氏の本の中に「培養肉」のことも書かれていたのでここに付す。この本にはアメリカのビル・ゲイツもこの培養肉に関
心があって既に大牧場主になって研究を重ねていると言う。アメリカでは試食も可能になっているが、日本では取り組ん
でいる人はいてもまだ法改正の問題で食べさせてはいけないんだそうな。ネットなど見るとアメリカで試食した人のレポ
ートはある。皆一様に食後感を本物の肉と遜色ないと言っている。
将来的にゴーグルをつけて培養肉を頬張れば、牛肉や豚肉は勿論、マンモスや恐竜さえ食べる感覚を味わえると言う。正
に夢のような話である。近い将来では日本人が慣れ親しんだマグロや鰻の味さえ培養肉で味わう時代が来るかもしれな
い。正に悪夢は忍び寄っているのだ。
画像:本>
画像;培養肉の生産法>
この本は学者でもある斉藤准教授が学者は現場を知らない、机上の空論だと言われることを嫌って自ら様々なブルーカラ
ーと称される現場へ突撃して体験したレポートである。ウーバーイーツで自転車に乗り、すっころんで足を捻挫。
近年流行っている若者のメイクもやって見なければ批判できまい。マット並み(桑田の倅)とは言わないまでも兎に角経
験してみた。ジビエでは畑に膨大な被害を与える鹿を採取して、解体、食して見た。生で見る長時間の解体は絶望的であ
ったようだ。そして熊本・水俣市へ行ってみた。石牟礼道子氏が命がけで戦ったチッソの人的被害問題は今尚行政、企
業、裁判、認定基準、補償額、1959年から始まって何一つとして解決していない。
世界的な気候変動、熱波、旱魃、洪水・・その時の食糧としてコオロギが世界を救うと言われている。牛は体重を1kg増
やすのに10kgの穀物と22000literの
水がいる。然しコオロギなら1.7kgの穀物と4リットルの水で養殖可能。
高たんぱくで低糖質。課題は見た目と味覚であることは言うまでもない。その他に脱プラを目指してビニールに入れない
商品を買うように努めたが、殆ど無為に終わった。斎藤准教授の奮闘に拍手を送りたい。斎藤准教授が他の本で
「人新生」という言葉を使っているが、人類の経済活動が地球を破壊する時代を指していると言う。幾らSDGs(持続可
能な開発目標)を掲げても、資本主義として生産を上げない以上、人は経済的に豊かになれない。気候が変動するほどC
O2がオゾン層を破壊しても煙モコモコ排気ガスタラタラ流し放題。
それは400万年前「鮮新生」の気候に似て「人新生」と言う。産業革命以来住んでいる地球を産業国が汚染させて久し
い。資本主義ももう少し格差のない、ハチャメチャな競争社会以外見込めないのか、その辺を斎藤准教授がマルクス資本論
の中に光明を探っている。


