『エルヴィス・プレスリー』を観て
家の近所のレンタルビデオ屋GEOが年末3日間、新作DVDを¥100で
貸し出した。私が1本女房殿が邦画3本。「エルヴィス」の映画は
新作定価の時から見たかった。昔々20代の頃大きなシネマ劇場で
「エルヴィス-オン・ステージ」を見た時の感動は忘れられない(1970)
画像>
ステージや舞台裏、生身の人間性など描かれた映画で遠~い記憶で
ラスベガスショーの時のものだと思っていたが、ディナーショーが多かったそうな。エルヴィスのマネジャーはパーカー
大佐と言う得体の知れない俗物で
エルヴィスは一生をいいカモにされていた。大体世に出る大物歌手の出発点は
このパターンが多く、働き通しでバタンキュー!が多い。全米だけのドサ回りに終わった大物歌手はエルヴィス以外にな
い。エルヴィスはヨーロッパや日本への遠征を希望したのに夢は叶わなかった。もしエルヴィスのマネジャーが
もう少しマシな人物で借金もないパスポートを所持できる人物なら、日本に来たはずだ。あらゆる全米やヨーロッパのビ
ッグ歌手で日本の地を踏んだことのないミュージシャンはエルヴィス・プレスリーだけである。音楽評論家で
ビートルズが好きな湯川れい子氏もそれを嘆いてわざわざアメリカまで
エルヴィス取材に出向いたほどだ。エルヴィスも東洋の神秘・日本公演を望んでいたようだが、パーカー大佐が足かせに
なって実現せず、薬害によって若い命を絶った(42歳)
この映画を見ていると華やかな芸能世界で働く人々は観衆に夢を与えても
個人は陰惨で暗く見てられない同情心だけが胸を締め付ける。50~’70年代
働き通し休めないプライバシーがない人たちが蠢いた(1977歿)
画像ポスター>
動画エルヴィス>
メンフィスで育ったエルヴィスは親の借金で黒人の住むアパートで暮らすようになる。友達は黒人ばかり。近くに黒人が
集まるゴスペルを歌うテントがあり、
熱狂している歌声が聞こえる。恐る恐る覗くと黒人が楽器を用い、歌い狂ったように踊り跳ねる。少年時代エルヴィスが
強い印象を受けた町だ。双子で生まれたが後から生まれた弟は死産。親からは二人分生きるよう言われる。
アメリカ公民権運動真っ盛りの頃、人種差別は酷いものだった。キング牧師も暗殺された時期。
そんな1960年代黒人の音楽リズムに乗って腰を振り(この頃卑猥と言われた)
ステージで歌うエルヴィスに賛否両論。自由の国アメリカでさえ保守的な考えの強い人々の大いなる顰蹙を買った。挙句
は兵役の義務を笠に2年間の兵隊送りになってしまった。
そして復活すると又パーカー大佐のマネージメントの下映画俳優となって女性のハートを震わせた。エルヴィスのステー
ジの熱狂具合はそれから10年後位に巻き起こるビートルズ旋風が引き継ぐ。髪が長くリズムが違うと言うだけでまた再び
大人たちは彼らは危険な楽曲を爪弾くと若者に警句を発する。
でも世の中はもう若者が人口の大半を占める時代になっていた。
でもエルヴィスの映画を見ていると心優しい歌の上手い青年が金取の大人たちに寄ってたかって食いつぶされる哀れさを
感じた。息の長い誰からも愛される歌手はアメリカでは望めないのだろうかと思った。



