映画「スペンサー」を観て ――副題ダイアナの決意
2年振り法人会が主催するスマーク(商業施設)で洋画を見て来た。
タイトルが「スペンサー」とは、何だ、こりゃ?と思うがチラシに
35年前不幸にも事故死したイギリス元王妃ダイアナが載っているので
彼女の半生でも描いた映画かと思ったら、チャールズ皇子と不仲を伝えられて
その年のクリスマス3日間のお話だった。
イギリス王国では伝統としてクリスマスは親族がエリザベス女王別邸・サンドリンガム・ハウスに集まって食事や猟を楽
しむのが恒例になっていた。
然し皇子の浮気問題で精神が不安定になっているダイアナ妃は何から何まで
取り仕切る、自由のない生活にウンザリしていて、現地に向かうにも
単独で運転していき、到着がエリザベス女王より遅かったので咎められた。
一日3着の着替えも決められた衣装だが従わず、近くにある今は廃虚になった
実家のスペンサー家にも夜一人で行ってしまう。パパラッチが盗み撮りをするから
気を付けてとカーテンを閉めるように注意されるが無視。
亭主の皇子には苦言を呈され、エリザベス女王にも煙たがられる目線を投げられる。
然しこんな堅苦しい、決まりごとの多いロイヤルファミリーに嫁いだ以上は
何か大人げない気がしないではなかった。確か19歳だったからかもしれない。
それが亭主の不貞で爆発して公人から私人へ戻る決心を固めていたからかも知れなかった。
民間からのロイヤル適合の難しさを物語る悲劇であった。
映画はずっと暗い不協和音の音楽を流し、主人公のダイアナ妃(クリステン・
スチュアート主演)はいつでもイライラしていて、唯一人間性を取り戻すのは
二人の子供と一緒の時だった。ラストシーンは二人の子供を車に乗せ
クリスマスを過ごしたクーラーも使わない館を去る日、帰り道好きなものを食べ、
好きな歌を合唱して、この映画始めて明るいBGMと長閑な田園風景が
映し出されて溌剌と終るのである。
――――「スペンサー」が始まる時、映画はこう字幕が出る。
この映画は事実に基づいた実話です?が言い換えて合って「この映画は
事実に基づいた寓話です。」イギリス王朝に気兼ねしてのことだろうか❓
若くして世を去ったダイアナ妃をかばっての物言いだろうか❓映画で
エンドロールが流れる暗闇の中、急いでトイレに駆け込むと、後から小用に来た
二人の紳士が「ダイアナは生きていて、アメリカ辺りにいるって言うじゃない?」
えっ?いつの世も美女や英雄は永遠に死去することなく、こうして語り継がれていくものなんだなと思った。
画像>チラシ
映画の圧巻は時代設定がまだ離婚をしていなかった時、ラストシーンダイアナ妃と分からない人物に名前を聞かれる。其
の時ちょっと間があって彼女が「スペンサー!」
と晴れ晴れした解放感で名乗る。日本の皇族の子供たちも、この映画を見たら
共感するもの大であろうな。我々生まれた時から下々の者は何不自由なく暮らせて
少しくらいの不自由など取るに足らん贅沢と思ってしまうが、人間ない物ねだりの
天邪鬼だから、平民になって始めてわかる辛さかな。それも人生だな。
この映画は3つのキーワードと言う人がいた。
かかしに掛かった父親の皮服➡帰宅する時、ダイアナの衣装が掛かっていた。
真珠の首飾り➡チャールズ皇太子は同じものを愛人とダイアナにプレゼントしていた。
最後は首からひっ千切ってバラバラに散らす。
アンリ・ブーリンの本➡16世紀実在したが王によって処刑された。辿るとスペンサー家の系図に結びつく。この3つの登
場がサスペンスの如く矢鱈多く、こういう映画製作手法をメタフォ―と言うのだそうだが、確かにそう思うので、敢えて
掲載して見た。さんざ書いてネタバレ注意勧告しなかったが、お許しあれ。考えてみれば今シネコン上映中何でした!
動画:予告編

