「相棒」の水谷豊論を読んで

 

 

 

俳優・水谷豊の代表作と言うと、先週までテレビ放映されていた「相棒」であろう。相棒役は4人目となりシーズン20となる。

 

あの無表情と何処か気障な物腰。「はい~~?」独特なイントネションでちょっと容疑者を小馬鹿にしているスタイル。

 

警視庁特命係・杉田右京は捜査権もないのに犯罪捜査に首を突っ込み、捜査一課を手助けする形で、大体テレビ放映時間内に

 

(犯人)を上げる。相棒は冠城亘こと反町隆史が元の部署へ戻ることになり、

 

今秋にはシーズン21。新しい相棒が登場して一緒に捜査の手助けをすることになる。きっと過去に何回も候補に上っている俳優にな

 

るだろう。ここでは語らない。相棒役は寺脇康文が長かったが、私は反町のファンだったので、ずっとこのコンビで「相棒」を観たかっ

 

た。

 

2代目:及川光博、3代目:成宮寛貴 テレビだけの相棒代々)

 

40年前だったかショーケン(萩原健一)や太陽にほえろの出演者のように殺されて、次の相手役に代わるだろうが、近年そういう筋

 

立は禁じ手になって久しい。だから出演者が交代する時、あらぬ邪推をしてしまう。水谷と性が合わないのかな?

 

水曜ドラマの王様水谷の逆鱗に触れる何かしでかしたのかな?

 

いずれにしても主役を食ってしまう脇役では主役は喜ばないし、煙たく思うものである。役者とは自己愛が強くなければ続けられない

 

商売だ。

 

無表情な刑事役を演じる水谷豊とはどういう俳優なのか?本書は

 

生い立ちから相棒で刑事役を確立する迄、細かく水谷豊を解析している。私もずっと水谷豊のテレビ番組を見て来たわけではない

 

ので、知らないことばかり。だが萩原健一(ショーケン)と共演した「傷だらけの天使」(1974年放映)の役柄は強烈で印象的だった。

 

探偵の助手でショーケンのことを「アニキ~~~!」と呼ぶその独特なアクセントが記憶に残る。

 

最後は死んで棺桶に入れられ当時「夢の島」と言われた「ゴミの山」に捨てられるエンドシーンは、たった半年の放映ドラマだった

 

が、二人の個性のぶつかり合いは凄まじかった。「傷だらけの天使」は「太陽にほえろ」から抜けたショーケンの為に作られたドラマ

 

と言って過言ではない。人間の汚い部分を描かないドラマはドラマじゃないというショーケンのドラマ論の為に作られたと言っていい。

 

だからショーケンの主役は決まっていたが、助手役は難航し、結局ショーケンの一言で水谷豊に決まったという。ショーケンにはこう

 

いうプロデュサー的才能が横溢していた。

 

二人の接点は太陽にほえろでマカロニ刑事が最初に捕らえた犯人役が水谷豊だったという。水谷豊は子役時代もあり、このような

 

チョイ役もあり、やがて「熱中時代」の教師役もあり、ホームドラマで坊さん役もあり(この時共演した伊藤蘭さんを見染めた)、

 

色々多彩な役に取り組んでいくんだが「夜明けの刑事」や「刑事貴族」が内藤剛志(殆ど刑事役)のように完全に相棒で刑事役が一

 

本化した。水谷も70歳になっているから、後はどこまで高視聴率を維持できるかに掛かっている。相棒のドラマ作りは脚本家が何人

 

もいるので、半年間ストーリーに飽きず、マンネリもなく、決まり文句のテレビ水戸黄門のような葵紋所差出しエンドもあるので、視聴

 

者は安心して見られるパターンがある。

 

画像水谷イラストと反町イラスト>

 

『相棒』は最初2時間枠のドラマで始まったという。船越英一郎なんかが長年やった「殺人」「観光スポット」「グルメ」「露天風呂」「混

 

浴」結末は海岸がお決まり、それがシーズン化して久しい。

 

「相棒」が2000年始まる時、タイトルは「ゴールデンコップス」だったと言う。水谷の主演でタイトル洋名はちょっと違和感あるよね。

 

本書は今まで知られていないことも書かれていて、北海道生まれの水谷豊は父親の仕事の関係で7歳の時、立川に引っ越してくる。

 

然し父親の会社は倒産し、希望の留学や商船大学への夢は閉ざされる。自暴自棄になり18歳の時、2カ月の家出を敢行。この時他

 

人の人情に触れ、世間の厳しさを学ぶ。劇団ひまわりに通っていた頃から演劇の道に戻り、萩原ショーケンによって才能を導かれ

 

る。

そして「相棒」で虹色の耀きを見せる。

 

この位で読書感想文はいいだろうか?

 

今秋のシーズン21誰が相棒になって水谷豊と絡むか楽しみは尽きない。