桐生信用金庫で版画家・川瀬巴水展
桐生方面に行く機会があったので「桐生信用金庫」内で展示している、アップル社のS・ジョブス氏もファンの版画家「川瀬巴水」展に
寄ってみた。桐生信用金庫は定期的に画家や作家の展示を良くしてくれる。非常に芸術に理解と関心の高い経営者であるようだ。
川瀬巴水と言う版画家は日本より海外で評価が高い芸術家で、北斎や広重にも並び称される版画家である。先月だかテレビ東京
の「なんでも鑑定団」にも巴水版画が「さ~て鑑定や、如何に❓」されていたが、出品者が泣いて喜ぶ高評価が出ていた。
しからば何故桐生の一銀行が地元出身でもない東京生まれの版画家の展示を行うかと言えば、何と驚くなかれ、昭和16年に「上州
高津戸」と言う版画を刷っていた。他にも群馬を描いた作品は「法師温泉」「榛名湖」「吾妻峡」「敷島公園」「河原湯温泉」があるとの
こと。
しかしこの偉大な版画家が活躍した時代は関東大震災に会い、多くの版木や写生帖を焼失した。それから来た災厄が太平洋戦争、
ここでも空襲で家を焼かれた。もう少し制作時代が50年ばかしずれていたら、思う存分新版画が描けたと思うと気の毒である。巴水
作品はすれば世界に燦然と輝く評価を受け、大部分の日本人も知る有名版画家になったであろう。それこそ北斎・広重・巴水は日
本3大版画家と言われたことだろう。生まれた時代がちょっと悲運であった芸術家は日本には山ほどいる。
画像高津峡>巴水が描く川面の美しい青は後に「巴水ブルー」と言われ、ファンに愛された。
画像法師温泉>湯船にいるのは川瀬巴水その人とか。昭和10年頃写生旅行に出ている。
画像雪の平泉金色堂>1957年絶筆と記された版画
画像金閣寺>雪を描いたら天才的だった巴水の金閣寺。図柄は何処の寺院でもいいはず。金閣寺の特徴を出していない不思議な作品
画像芝増上寺>関東大震災傷心の身から立ち上がる切っ掛けになった巴水快心作。プロデューサー渡辺庄三郎との出会いが大きい。
画像>吹雪の描き方は尋常ではない。彫り師への拘りが相手に通じる。ブラシで相当削りこまないとこう云う荒い風景が描き切れないと言われる。
画像>江戸時代の版画と違って手がより一層掛かる版画。巴水の描く作品は新版画と言われる。
<参考文献:川瀬巴水 木版画集 阿部出版&笑門来福 桐生信用金庫刊>







