『マオキッズ』八木澤高明著を読んで

 

久しぶりに図書館で本が借りられた。町民の為に献身的な玉村町図書館は休館中ではあるが、インターネット

 

や電話で読みたい本をリクエストすれば、後日並列している文化会館窓口で受け取り出来る

 

システムを考えてくれた。多分他の県や市の図書館でもこんなサービスは行っていないと思う。全国に伝える

 

意味で玉村町図書館の親切はエライ!と声を大にして叫びたい!

 

―――そんな訳で借りた本は八木澤高明著「マオキッズ」2013発行。インターネットでのリクエストが難渋だ

 

ったので、アナログ爺様らしく電話で申し込むことにした。最初本書は幕府の殿様みたいに幾人かの毛沢東の

 

子供を探しあぐねてインタビューを取ったドキュメンタリーだと思っていた。そしたらそうではなくて今尚ア

 

ジア諸国で毛沢東思想を信奉して革命闘争をしている若い兵士の記事だった。

 

2001年から凡そ11年に及ぶ共産主義礼賛毛思想を引き継ぎ、現在権力に対して武力対抗しているネパール、

 

フィリピン、カンボジア等取材したルポルタージュである。中国ではすでに毛沢東信奉は薄く、あくまで観光

 

地で土産物(バッジ)が主流である。当然日本でも同様、昭和のよど号乗っ取りの後、騒動があり日本国民は

 

茫然とした。

 

'70年代連合赤軍で話題になった浅間山荘事件以後、悲惨な同志の遺体がゴロゴロ出て来て、共産主義への革

 

命運動は興ざめされた。筆者(八木澤)はその時の残党?と言っては何だが、現在静岡で平民として暮らして

 

いる植垣康博氏を訪ね、インタビューを試み、榛名山や迦葉山の山岳ベースを50年ぶりに来訪した。八木澤氏

 

は植垣氏に尋ねる。「あの時多くの同志が総括の名の下に殺戮されたが、生き残った戦士と亡くなった戦士

 

に、何の違いがあったのだろう?」植垣氏曰く「私は訓練もされてきて,小屋作りが御手の物だった。」又組

 

織の資金調達に銀行強盗などやって、残しておく方が便利と幹部は考えたのかもしれない。視聴率95%の驚異

 

的な数字を打ち出した生中継の浅間山荘死闘。その閉じこもった山荘内に植垣氏はいなかったが、そもそもこ

 

ういう山奥で軍事訓練していたのが浅墓だったと述懐している。毛沢東革命集団井岡山立てこもりの周辺には

 

多くの貧しい農民がいて、彼らが戦力となり物資支援もあった。然し’70年代日本は中流家庭意識が占め、

 

「貧」を原動力とする革命思想に程遠い暮らしを多くの人々はしていたのだ。貧人民を救うために戦うはずの

 

革命、その多くが援助するでもなく、人っ子一人いない山中で、仲間同士がアレコレ論議し、議長の意見に従

 

わない、賛同しない、やる気を見せない若者兵士をリンチし、殺害。笑止千万な革命ごっこ的白日夢だった連

 

合赤軍事件。八木澤氏はその浅間山荘事件があった年に生まれたジャーナリストだった。私等あの時群馬に勤

 

めてテレビで見ていてイヤッというほど嫌な思いをした。前年の1971年には世紀の破廉恥魔、大久保清事件が

 

まだ覚めやらぬ時期に起きた事件だったからである。不名誉な事件が群馬で2年続いたのであった。

 

 

<天安門に掲げられる毛沢東の肖像画は年々変えられるたびに醜悪な肖像画になっていく。今中国では毛沢東は毛沢山なのである。やがて13億の民の中9億の農民が再び革命を起こす危険を秘めている。今でも各所で農民は暴動を起こしている。只報道されないだけなのだ>

 

タイトルを「マオキッズ」としているが正しくは「マオイスト」革命家は大体若くない。ネパールで出会った

 

ノビナと言う女性は20歳だったが取材後革命に命を捧げた.屈託ない笑みが可愛い兵士だったが自ら革命に志

 

願し、国と人民の豊かな未来を熱望して若い命を散らした。こう言う現実を平和で戦争ゲームばかりしている

 

無気力な若者に知らしめる方法はないか?戦場カメラマンと言うのが世界中内乱の国々を取材しているので、

 

テレビ局はモット貧困の国の実情を報道する義務があるように思うが‥‥‥。

 

ノビナ>筆者八木澤はノビナ取材の為、二度ネパールを訪れている。

 

(注)感想文を書くと時間と字数が掛かるので下記memoでお許し願う。

 

 

11年に及ぶルポルタージュ  毛沢東思想

2001年から西ネパールから取材開始

中国~ネパール〈ノビナ〉~日本~フィリピン~カンボジア(ポルポト政権)

ゲリラ取材➡マオイスト  小学館ノンフィクション賞受賞

198964日 天安門事件 中国人の殆どが知らない

インターネットを開いても出てこない

今や毛沢東語録はその大きさから現代ではスマホに変わった。

国旗は五星紅旗 マルクス~レーニン~スターリン~赤い皇帝・毛沢東

毛沢東はエンバーシングで遺体そのまま➡レーニン、ホーチミン、金日成

倅金正日も乾燥剤入り遺体

本人は人民に火葬を薦めた  公安警察の目が厳しい

資本主義ある限り反対の毛思想は生き続ける

<第2章>  中国 上海は農村の姨捨山 貧富の差

1966年文化大革命の名の下➡4000万人を虐殺➡真似したのがポルポト

毛沢東は井岡山にたて込んだ(湖南省と江西省の境)

水滸伝がヒント

黄巾の乱➡農民の暴動➡三国志  客家―土楼

深圳へ行った筆者が見た光と影 ここも貧富の差歴然

13億に9億が農民、其の内共産主義を打ちのめす、それが中国の歴史

深圳は鄧小平が作った町 毛沢東より人気が高い

中国共産党が一番恐れているのが建国の父・毛沢東 農民支持だから

北京、上海、広州、深圳が4大都市 深圳は香港に近い

中国文化大革命 19661977まで続く 共食いもあった

天安門事件➡死者は3000人強 趙(ちょう)紫陽を監禁した

(注)メモはもう少し分量があるが、ここまでしか字数制限で許されなかった。後日又。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かん