ロシアで大統領選挙が執行されて、ウラジミール・プーチン大統領が5期目の当選を決めたとの報道がありました。しかし、自由意志による公正な選挙とはとてもいえない選挙であったようです。対立候補の立候補を阻止し、その上、殺してしまう。政府の意に沿わない報道をすれば逮捕される。いつの時代かと思いますが、今年、隣国で行われた「選挙」での実態です。

 日本では、批判に対して、輪を乱すものとして忌避するむきがありますが、批判できない社会の恐ろしいことを改めて感じました。日本では、批判したからと言って逮捕されることはなさそうですが、でもテレビ・キャスターを降板というのはあったかもしれません。テレビ局が放送法に怯えて忖度する、そんなことがあったとすれば、ジャーナリズムとしては誠に情けないことです。

 自由闊達な議論、それはときには耳に痛いかもしれません。が、それをする勇気とそれを受け入れる度量を持ち続けたいと隣国の選挙をみて改めて思いました。