上映会。 | 櫻井の徒然日記(仮)。

櫻井の徒然日記(仮)。

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現在【人狼TLPT】界隈に生息中。
観劇とパンケーキが好きな創作屋。
浮き沈み激しい狂人の徒然キロク。
出逢う為に生きてます。

観劇仲間と、某舞台のDVD上映会をしました。

観劇がない日に、遊ぶ理由で集まれるの楽しい嬉しい!!

 

上演時から話題になっていて気になっていたけど赴けなくて、

感想とか目にして、更に気になっていた舞台のDVDを友達が持ってるという事で

おこぼれに預かって参りました!!

 

「りさ子のガチ恋♡俳優沼」

 

という舞台です。おそらく検索すれば概要が引っ掛かると思うし、

逆に検索して来られた方がいても、一個人の主観的感想なのでご容赦頂ければと思います。

 

内容的にかなりハードです。

この感想を書くなら、多少物言いがキツクなるかもしれないけれど致し方なしと思います。

ので、ダークな展開は見たくない、裏側見たくないという人は閲覧をお控えください。

 

舞台では勿論静かに観るものですが、上映会の醍醐味ということもあり、

かなり突っ込みながら、しかもメモしながら見ていたので、

展開が曖昧だったりもします…。

DVDを買った友達は実際劇場でも見ているので、補足を聞かせてくれるのも良かった。

 

ワンクッション置くためにもう少し話しますが、

総評として、思っていたより面白かったです。思っていたよりちゃんとしていた。

 

「オタク女」「俳優沼」こういうのを扱うと聞いて、中途半端に扱って

それでいて良く見せようとするんじゃないの?ハッピーエンドになっちゃうんじゃないの?

と思っていましたが、それが全くなかった(え)。

あと演出が結構好きな感じでした。エンディングの作りが特に面白いなーと思いました。

まあ若干の???はありましたけど。

 

出演者は、新垣さんが主役の「りさ子」…しか知らない状態、、でしたが、

なんと真島さんを発見しました!!ちょ!!久し振り(笑)!!テロップに2年3組の名前

見て、懐かしい!!!!って思いました。相変わらず爽やかな人だった…。

 

 

 

そんな前置きはさておき、本題です。

 

ざっくり粗筋を説明しますと、イケメン舞台俳優好きな主人公「りさ子」は舞台全通、グッズ全買い、

高額差し入れ、をしているオタク女、推しの俳優に彼女がいてそこがバレたことから

狂っていく…という…

 

とにかく、「あるあるー」「わかりみー」って内容が詰め込まれてます。

舞台役者を応援したことのない人から見たら「ちょ、何、痛いんだけど…?」って思われるけど、

経験した人なら「わかるわー」ってなる描写が、結構リアルなことにまずびっくり。

 

りさ子の推しは「しょーたくん」。2.5次元舞台の出演者で、バースデーイベントとか

チェキ会とか、公演後だけとか決めてリプ返しとかしちゃう、

 

そこらへんに絶対いるであろう、イケメン俳優。確か23歳くらいな設定。

 

その彼を好きな「りさ子」と、オタク女仲間が2人。

1人は地方から来ている、ガチ恋じゃないサバサバ系の子と、

1人は推しに逢うのにメイクもしないで来る、これまたサバサバ系の子。

りさ子は、舞台全通、推しに逢う時にオシャレしてくる、推しに彼女いてへこむ系のガチ恋勢。

 

 

まず、「ガチ恋」ってなんだ。

 

「役者」と「一般人」は住む世界が違うから恋愛感情を持ってはいけない。

(恋愛感情=好きだからこそ、付き合いたい、独占したい、触れ合いたいという意味)

 

という基盤(?)を元に、それを超えて、「応援したい好き」から上記恋愛感情に至るのが

「ガチ恋」であるという認識を自分は持っています。という前提で話しますね。

 

住む世界は違うけど、同じ人間だし、何処で出逢うかとかもそれぞれだから、

好きになっても仕方ないし、それをガチ恋と捉えるかそうでないかというのは

その人によると思います。「ガチ恋」だからその先を求めるような行為があるかないか…かな。

若しかしたらその先を求めるまでを踏まえてガチ恋と言う人もいるかもしれないから、

解釈の違いはあると思うけれど。

 

舞台観ながら、「あのシーンのここが良かった!」とか言っちゃうのもわかるし、

ハイタッチで、少し時間が止まったように感じたのも、目が合ったように感じたのも、

 

その推しの言動に、自分が発した若しくは与えた何かが介入したのかも?と

思わないことはないと思う。自分の場合は、それが良い方向じゃなく、

悪い方向にも囚われちゃうから、そこがりさ子とは違う所かな。

 

かならずしも、確証はない。

直接逢って、聞いて、確認しなければわからない。

でも確認できても、それ本当かな?建前じゃないかなって疑ってしまえばそれまで。

 

目にしたものだけを見ていれば幸せなのに、

目に見えないものを想像してしまうから、辛くなるんだよね…。

 

「わかりみー」なんだけど、観劇中に騒いだり、出待ちしたりする描写とか

自分の中ではNGだなって思う場面もありました。でも、世間一般にもこういうイメージはあるんだろうな。

 

入り待ち出待ちをする=逢いたい。

気持ち的にわからなくもないけど、それこそ与えられたものだけを楽しむ、

それ以外に踏み込むと自分が傷付く、、のを避ける防衛線みたいなものも感じます。

 

好きだから知りたい、気持ちはある。

でも、知りすぎて、傷付いてしまうのもこわい。

 

これだけ必死なんだから、それに傷が付いたら立ち直れる気がしない。

「ガチ恋」っていうか、普通の「恋」な気もしますけどね。

普通に恋愛すれば、こういう感情生まれるものだろうし、

それが住む世界が違うからといって、「ダメである」「よくない」とされるのもどうか、

だって「好きになっちゃったんだから仕方ない」んじゃないかな。

 

クロムハーツプレゼントしたの、使ってくれてる!!

 

高額代名詞!!!

ああでも、受け取ってくれるのが先ず嬉しいし、気に入ってくれたり使ってもらえたり

するのは嬉しいですよね。わかるー。

でも、人は貪欲だから、一度その味を覚えちゃうと、欲張りになるものだと思う。

 

使ってくれなかったり、その反応が見て取れないと「なんで?」ってなるんじゃないかな。

 

りさ子との違いはもうひとつあって、りさ子の仲間に、同じようなタイプの子がいなかったこと。

ガチ恋キャッキャしている中で、本気厨同士だとしたら、こんなに仲良くなれるのかな。

同担OKとしている人が、ガチ恋同士だったら、絶対その中で駆け引きが出ると思う。

 

自分はそういう経験をしたことはないけれど、「嫉妬」は誰でもあると思う。

自分に出来ないこと、を、誰かが出来ていたら、

自分が手に入らないもの、を、誰かが手にしていたら、

それが友達同士で起こる可能性もガチ恋勢にはあると思いますからね。

想う分には良いよ、自由だよ。

でもそれを、公の場所で言ったらさ、「畜生」ってなるじゃない。

 

 

りさ子は基本的に1人で行動出来る子。

それでも同じことを話せる仲間の存在は嬉しい。

でも基本もし、この中で1人だけってなったら抜け駆け出来る子だと思います。

 

友達同士のいざこざに巻き込まれたり、ちょっと気弱な面も見えはしたけど、

最後まで観ると、りさ子は1人でも問題ない子だと思いました。

 

職場の描写がねー…この場面、役者側の人に見せてあげたいと思いましたww

本当にこんな感じだと思う(笑)。

 

千秋楽の翌日は「居眠り」しちゃうよね。

で、怒られるよね。ミスもしちゃうよね。

「ちょっとたるんでない?」とか「有給の分も働いてよ」とか言われちゃうよね。

自分は言われてないけど、誰にも平等な24時間を、好きなことの為に使うには

睡眠か勤務を削るしかないから。

推しに逢いに行くときには、そういうの見せずに笑顔でキラキラした姿を見せようと

表面頑張ってるけど内面こんなだから。それでも頑張ってるんだから。

 

同僚には恵まれてましたね。趣味を隠さないで勤務できる環境、理解してもらえる

環境は有難いです。まあ、同業がいたり、全く知らない人がいたりという

バランスも最適。食事削るよね~でも、付き合う時は合せますけどね。

 

「チケットのご用意が出来てませんでした」の場面も本当に…わかる!!

でも3人組の1人が当選して、お?抜け駆け?!と思ったら「千秋楽3枚当選!」

ってなった時、自分の病みを感じましたね(笑)。

仲間内で保険かけまくるのあるある。

 

 

さて、ここまでで、一旦裏側の話に。

俳優側の世界も結構リアルな描写があったんですよね…実際を知らない自分が

リアルというのもアレですし、過度な描写だと思いますが、ある意味、

自分たちから見た役者側だとも思っています。

こんなんじゃないかな、という想像にも近いかも。

だからこそ、少し下げめに表現して「だからそっちも悪いだろ」って見せてるようにも感じました。

これはちょっと深読みかもしれないけれど。

 

楽屋話ね、差し入れがどうこうとか、気にならないことはないです。

でも、気にしたらし続けてしまうものだし、何より推しの言葉を信じるしかない。

手作りの物は、自分だって知らない人からもらったら怖いですから、

HNしか知らない人だとしても怖いですよ。

 

打ち上げの写真から、場所までを突き止めて、劇場から離れたとこにしなさいよとか、

酔ってる今呟くなよ突撃されんだろとか、なんであの女がいるのとかの邪推が怖い!!

 

でも、あるあるだから気を付けて欲しい役者の方!!!

 

背景の写真とか、服装とか、映り込みとか、時間軸とか気にされてるから。

あの人とあの人が一緒にいたとか、見えてるから、そういうのわかるから!!!

 

我々の洞察力、半端ないから…。

 

で、この子とこの子デキてんじゃない?と察知する。

これも想像力になるから、目に見えてるものだけを見て楽しんでれば幸せなんだけど、

こういう洞察力って我々には標準装備されているものなんだよね、、

深く考えなくても見えちゃうものなんだよねきっと。そういうものなんだと思う。

 

邪推しなかった人なんていないと思う。

 

それでも、そう思うとへこむから、そう思わないようにして誤魔化しているんだと思う。

誤魔化すというか、本音を曝さずに対面しているのは、どちらにとっても同じだと思う。

隠していることはあると思う。それを知ったほうが良いのか、知らないほうが良いのか、の差。

それを超えていけるのが本物だとは思いますけどね。

 

だからといって、曝さなくなる、面倒だと捉えられてしまうのは悲しい。

 

舞台を観に行くのはもちろん、でもその前のきっかけって何だろう。

舞台を観に行く、時は何か目当てがあったりするのが大半だとしたら、

そこで推し変することも多いけど、本気で好きだから応援したい、逢いに行きたいと思うくらいには

それだけじゃ足りないと思う。日々の会話や発言からその人を知って行けたら、

きっかけが生まれるかもしれないことを、それすらやらなければ火は立たないんじゃないか、とか

面倒だからとかでなくされてしまうのはとても悲しいです。きっかけが生まれない。

 

 

しょーたくんの彼女さん。女優さんの、るるちゃん。

言い分は凄くわかります。

「ファンの皆が好きになっちゃうの、自分も身近にいるんだから好きになっちゃうの同じ」っていうのと、

「自慢の彼氏を自慢したい」という気持ち。

 

特殊な職種なだけで、恋愛に関しては変わらないと思うから。

そこに好きを否定されたくないという気持ちもわかります。

むしと、この役者と言う職業だけで、普通の恋人らしい行動が出来なくなってることもあると思う。

 

「夢を売る仕事だから」というのは、予め名言されていない以外はそうは思いません。

ただ、近くにあったような某役者の「彼女の気分を味わえるバスツアー」直前に、

彼女バレしたというのは責任感を問いますけれど。交際宣言じゃなく、流出、しかも

お風呂とかキスとか普段でもあまり曝さないようなものだったから余計に、ね。

 

「彼女いないって言ったじゃん、うそつき」

という、りさ子のセリフがあったような気がします。

こういう質問に対し「いません」とか「秘密」と返すのは当たり前な様な気もします。

「います」って言ったらその場でファンを止めるか、いつかカノバレしたら止めるかの違いな

気もするし、先ず何より、自分の精神わけわかんなくなるくらいなら、

 

自分から「彼女いますか?」って聞かないでしょ。

 

りさ子自ら爆弾仕掛けたような感じが、1番の「有り得ない」でした。

聞いて、自分がショック受けるの目に見えてるじゃん…。

どちらの答えも聞きたくない派です。絶対聞かないし、誰かが聞いて欲しくもないと思ってる。

酔った時とかに誰かがポロッとこういうこと言い出さないかが心配げふんげん。

 

暗黙の了解

 

ってのがあるんですよ。

誰から教えられたわけでもないけれど、こういう世界にいれば必然と見えてくる、

守らなきゃいけない境界線ってやつを、りさ子は越えちゃったんです。

 

まあ、煽ってくる、るるちゃんにも問題アリでしたけど。

 

自分も女優やっていて、相手も俳優なら、自慢したいのは自己欲で、

でも誰かを想うことではない気がします。

特に、何十人もが自分の彼氏を好きで応援している中で、自分は

りさ子たちには手の届かない彼女と言う存在になってることだけで恵まれている、

自慢=ライバルを蹴落とすのが目的な様な気がしたから、

あまり性格良くない=彼女を選んだ、しょーたくんも悪い

という感じになってしまっていて。

 

しょーたくんがもらった差し入れ食べたり使ったり、あげてるんだから全然良いけど、

見せびらかすのは性格が悪いと自分は感じましたし、

それは我々の中にも言えることだと思います。

 

自分は自分が得られないものを、同じ立場の人が得られたら悔しいです。

それだけならまだしも、それをひけらかすようにされると、本当に悔しい。

りさ子みたいになるとしたら、おそらくこっち方面だと思うんだよなぁ…。

 

自分だって、同じことされたら悔しいと思うはず。

なのに、自分が自慢したい欲が強いと、他者と比べて優位なことを吹聴したくなる。

怒りの矛先がそちらへ向かうのもわかる気がします。

 

でも、そうしても推しの為には何にもならないんですよね。

むしろ、その逆。自分の行動で、推しの株が下がる。

 

りさ子の行動は後々わかると、共感ではなくなります。

 

裏側(俳優側)の闇がもう一つあるのですが、こちらも割愛。

感想を言うなら「喧嘩両成敗」って言葉が合うかなあ。

 

闇の無いとこなんかねぇんだよ。

 

口悪いけど、こんな感じ。

俳優沼の我々だけじゃなく、役者側も下げてるのが、後味悪くないです。

だから、どちら側が見ても、「あるあるー」と「え?そうなん?」があると思う。

これを観た役者の感想が聞きたい…。

 

 

彼女の尻に引かれてる感の強い、しょーたくんの「お?こいつ、デキるな?」と感じたのは

最後の、りさ子との会話。

 

ここで、りさ子に言うセリフは真っ当でした。

彼女を庇うでもなく、りさ子を責めるでもなく、このセリフは我々にとって

もしかしたら納得することは出来ないかもしれないけれど、一番ベストな回答だと思う。

 

りさ子は納得できなかったと思うから、チケット破り捨てたよね。

それはガチ恋だったからということで、合点がいくと思うけど、

この辺りも自分と違う所だなあ。

 

取りあえずラストまで感想を。

その事件の後、しょーたくん出演舞台で降板騒ぎが。

とある俳優が役者業を止める宣言。

この役者は過去にファンのストーカーに合って追い込まれていました。

 

気付かなかったんだけど、目線の先に、りさ子がいて…という補足を受けて、

更に、しょーたくんの時みたいに「応援してます」と別の役者に声をかける、りさ子で終幕。

 

ホラーか!!!!!

 

実際の客席を使ったエンディングが面白かったです。

ちょっと出待ちの雰囲気わからなかったけど。

 

 

自分も、推し変をしてきて今に至るけど、何より推しに嫌われることが怖いし、

為になることはしても、絶対迷惑をかけてはいけない、という気持ちがあります。

ある意味ではガチ恋なんだと思います。でも、狂人的に求めているものが、りさ子と違う。

 

確かに、一度ハマると抜け出せない沼の様だと表記はされるけど、

高田温泉みたいなものもあるし、沼だけど、ただ好きなだけなんだよね。

 

 

すごい、あるあるーを沢山感じました。

面白かった。文庫が出たらしいので読んでみようと思います。

そして俳優の裏側メインの舞台も夏にあるとかで、観に行きたくなりました。

フォンチーちゃんとか出るみたいだし。

 

我々の存在は、どう見えているんだろうか。

必要になる時もあるけど、面倒くさくて、扱いに困るし、正直オイシイとこだけ

欲しいんだけどなぁ、時々はエサを巻いて飼い慣らしておかないとなぁ、

 

どっちもどっちな様な気もします。

お互い全ては知れないし、必要以上に近くなることも出来ない、

でも望めば、離れずにいることは出来る。

何かの行動が、推しの為になるかもしれない。

仕事として、モチベーションとして、プラスに関わることが出来たらそれは、

応援する側であっても恋人や家族であっても、同じ嬉しみなんじゃないでしょうか。

 

恋人にはなれないかもしれない。

でも、恋人にはできないことが出来るかもしれない。

 

自分にできることを精一杯やっていきたい。

あの人と比べるよりも、何もしなかったと、悔いることを減らしたい。

 

少しでも誇れる自分でありたい。

 

もしこの先、離れるようなことがあっても、

頂いた嬉しい、楽しいを糧にしたいし、楽しい時を過ごさせてくれた推しに感謝したい。

 

 

 

でもまあ、闇はありますけどねー(笑)。

好きなものもあれば、嫌いなものもあります。狂人だけど人だから。

もだもだしながら、進むしか。