皇紀くんの店を出て
次の目的地へ
どこに行くか全く教えてくれない


車に戻って
シートを倒された







「1時間くらいかかるから、少し寝たほうがいい!まだツラいだろ?」


「話したい。ダメ……かな?」







彼と話をしたかった私は
シートを元に戻した







「いいけど、疲れたら、寝てもいいからね」


「ふふっ…………やっぱり……過保護……でも、その優しさが好きだなぁ……」


 
「そんなに過保護か?美紗は特別だから。俺がどれだけ美紗のこと好きか、美紗本人は多分、分かってないからなぁ。そういえば、皇紀と話してたイメージって何?」


「分かってる……つもりなんだけど…。めちゃくちゃ愛されてるって実感してるよ。
イメージっていうか、皇紀くん、Kと一緒にいる時の私、すっごく可愛いって………。柔らかい雰囲気で、すごいお似合いだ!って。自分で言うと恥ずかしい…」

「可愛いって…口説かれただろ?まぁ、お似合いって言われるの、マジで嬉しいから、許してやるか!笑」


「前は…人前では一緒に過ごせなかったし。今、すっごく……幸せ………………」


「美紗が幸せならいいや!」







なんだか急に眠くなって
寝てしまった







「美紗、着いたよ」







目を覚ますと
シートが少し倒されてて
彼のジャケットがかけてあった







「ゴメン……寝ちゃった。色々、話したかったのに…………ジャケット、ありがとう」


「ぐっすり寝てるようだったから、ちょっとだけシート倒したんだけど、体が痛いところない?」


「うん、平気。ねぇ、これからどこ行くの?」


「水族館。デートっぽいところに行きたかったけど、ここはちょっと遠かったかな?」


「ここの水族館、初めて!来てみたかったから、嬉しい。ありがとう」







車から降りて
水族館へ向かう
彼が手を差し伸べてくれて
外で手を繋いで歩けるって
至福の時間


平日の水族館は
空いていて
ゆっくり見ることができた