感情的になって
声を荒げてしまって
フラッと倒れそうになった








「美紗!!大丈夫じゃないだろ?」


「大丈夫………はぁはぁ……ゴメンね………はぁはぁ…
………もう落ち着いたから……大丈夫………」


「美紗さん、具合悪いの?」


「淳くんには関係ないから。
さっきから大丈夫ばっかり……………颯真さんからもOKもらったから、帰ろう。
美紗の体調の変化も気付けない奴に、そばにいる資格ないから。これ以上、美紗を苦しませないでくれ。
皇紀、ごめん、頼んだケーキ、車まで持ってきてもらっていい?」


「美紗さん、待って…………」








淳くんを残して
店を出て彼の車へ
車に乗っても
震えが止まらず
息苦しさを感じてた








「Kさん、ケーキ後ろに置いておきます」


「あぁ、ありがとう。騒がせてしまってゴメンな」


「美紗ちゃん、大丈夫ですか?店に来たときより、顔色は悪くなって心配してたんです。
美紗ちゃん、あとのことは俺がなんとかするから、今日は、ゆっくり休んでね」


「ありがとう」
「皇紀、ありがとう」








私の体調が
まだよくないことに気付いた彼に
思いっきりギュ~っと抱きしめられた









「発作、大丈夫そう?ずっと震えてただろ?今も震えてるし、呼吸、苦しくない?」
 

「少し落ち着いたから…大丈夫。ずっと怖くて……でも偶然、Kが来てくれて、心強かった。それに、皇紀くんが震えてるの気付いてくれてて、それでちょっと安心できたの」


「ずっと大丈夫って言ってるじゃん………。ホントはツラいんじゃない?皇紀がいなかったら倒れてるレベルだろ?
後で、皇紀にお礼しないとなぁ








この位置に停めた車なら
きっと店の中から見えてるはず
ずっと抱きしめられて
その後
めちゃくちゃ濃厚なキスをされた


きっと
わざと淳くんに
見せつけるようにしてたのかも







「昨日もほとんど寝てないでしょ?家着くまで寝てていいよ」


「ねぇ、後ろにある上着借りていい?」


「いいけど……ブランケットあるよ」


「うん。でも、これ着てたら、Kの匂いもするし、抱きしめてもらってるみたいになるから………」


「そういうことか!いいよ。使いな」








彼の上着をかけてたら
彼に抱きしめてもらってるみたいで
ちょっとだけウトウトできた