カフェのオーナーの皇紀くんが
いなくなって2人きり……
淳くんの視線がなんとなく怖い






「美紗さん、今日は何時まで一緒にいれる?」


「コーヒー飲んだら帰りたい………」


「せっかくデートしてるのにすぐ帰すわけ無いじゃん。今日こそは俺の気持ちが本気だって、ちゃんと分かってもらわないと…」


「淳くんが本気なのはちゃんとわかってるよ。でも、私には付き合ってる人がいるし、淳くんとは年が離れてて、私は恋愛対象に出来ないから、これはデートじゃない!」


「これはデートだよ!美紗さんが、俺の気持ちが本気だって分かってるなら、帰りたいなんて言わないし、年の差なんて気にしない。
年の差なんて関係ないってことを分かってもらわないといけないから、俺のこと全部知ってもらわないと……」






一緒に来てしまったことを後悔……
このままだと
本当に
無理矢理でも何でも
あり得る






「…えっ………………………それって…」




 
恐怖心が強くなって
言葉に詰まる






「拒否も否定もしないってことはOKってことでしょ?コーヒー飲んだら、ゆっくり2人きりになれるところで、ちょっと、休憩していこう」






皇紀くんが
コーヒーを入れて戻ってきた






「休憩って何の話してたん?
はい。コーヒーとカフェラテお待たせしました。美紗ちゃんには、ケーキも。俺からのサービスです」






いきなり皇紀くんが
耳元で囁いた

「手の震え、大丈夫?顔色も悪いけど。甘いの食べたら、ちょっと落ち着くかな。淳は気付いてないみたいだから、何かあれば遠慮しないで何でも相談して」


「皇紀さん、何してんだよ」


「いやー、あんまり可愛いから、ちょっと口説いてみようかと……」


「皇紀さん、そういうことやめて!」


「かわいくなんかないから………。でも、ありがとう。そう言ってもらえると嬉しい。
ケーキ、美味しそう。遠慮なく、いただきます」


「分かったよ!でもお前の彼女じゃないし。俺だって望みはあるだろ?」






皇紀くんは
私が震えてることに気付いて
話を反らしてくれた